軍人生活とは? わかりやすく解説

軍人生活

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 14:46 UTC 版)

東久邇宮稔彦王」の記事における「軍人生活」の解説

帰国後は、近衛歩兵第3連隊長・第二師団長・第四師団長・陸軍航空本部長を歴任したフランス留学経験から陸軍近代化案を提唱するようになった支那事変日中戦争)では第二軍司令官として華北駐留し武漢攻略作戦参加した自身自由主義的思想基づいて対中戦争開戦及びその長期化対米戦争突入には極めて批判的であったそのような思想持ち主ありながら皇族陸軍幹部という位置にもいた東久邇宮は、和平派からはたびたび首班候補あげられるうになる1939年昭和14年)に陸軍大将昇進1941年昭和16年8月5日昭和天皇謁見した際、天皇は「軍部統帥権独立ということをいって、勝手なことをいって困る。ことに南部仏印フランス領インドシナ現在のベトナム南部進駐当たって自分各国に及ぼす影響大きいと思って反対であったから、杉山参謀総長に、国際関係悪化しないかときいたところ、杉山は、何ら各国影響することはない、作戦必要だから進駐いたしますというので、仕方なく許可したが、進駐後英米資産凍結令を出し国際関係杉山の話とは反対に、非常に日本不利になった。陸軍作戦作戦とばかり言って、どうも本当のことを自分いわないので困る」と宮に述べた。これに対し、宮は「現在の制度大日本帝国憲法)では、陛下大元帥陸海軍統帥しているのだから、このたび仏印進駐について、陛下がいけないとお考えになったのなら、お許しにならなければいいと思います。たとえ参謀総長とか陸軍大臣作戦上必要といっても、陛下全般の関係上よくないとお考えになったら、お許しならないほうがよい」と、立憲君主越える危険を冒してでも天皇大権によって陸軍食い止めた方が良い助言したという。しかし、イギリス訪問時に感銘受けた昭和天皇立憲君主制への拘り強く東久邇宮助言は届かなかったという。 日米開戦直前1941年昭和16年10月第3次近衛内閣総辞職を受け、後継首相に名が挙がった対米戦争回避主張するリベラル派皇族である東久邇宮首相にして内外の危機押さえようとする構想であったが、日米交渉妥結志向する近衛文麿広田弘毅海軍穏健派以外のみならず、強硬派東条英機東久邇宮陸軍軍人であることから賛成した。しかし木戸幸一内大臣の、皇室に累を及ぼさぬようにという反対によりこの構想は潰れ、東条首相に抜擢された。 日華和平説き太平洋戦争前夜には悪化する日本の外交関係を改善させるため、政治・外交報道・軍など、各方面有力者招き入れ戦争回避糸口模索する結局は開戦至った1941年昭和16年9月には頭山満蒋介石との和平会談試みるよう依頼し蒋介石からも前向きな返事受け取るが、新しく首相に就任した東條に「勝手なことをしてもらっては困る」と拒絶され会談は幻となった自著『私の記録』)。 1941年12月防衛総司令官就任1942年昭和17年元日参内して祝賀挨拶をした際、昭和天皇から開戦直前1941年昭和16年11月30日高松宮宣仁親王との間で起きた出来事打ち明けられ海軍実情初めて知ることになる。これを受け、日本先行き対し一層不安を覚えたとしている。 大戦中は海軍高松宮と共に大戦終結のために奔走した1945年昭和20年4月16日東京大空襲遭遇港区麻布にあった東久邇宮御殿本邸全焼したが、東京とどまり敷地防空壕近く一間の仮居を建てて終戦まで暮らした。もっとも大戦末期起きた宮城事件では、鈴木貫太郎首相らと同様、断固交戦唱える佐々木武雄率いる「国民神風隊」によって私邸焼き討ちされるという被害遭っている。

※この「軍人生活」の解説は、「東久邇宮稔彦王」の解説の一部です。
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