じゅうにし‐ちょう〔ジフニシチヤウ〕【十二指腸】
十二指腸
十二指腸
十二指腸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 03:39 UTC 版)
十二指腸は、胃の幽門から続く小腸の最初の部分である。膵頭部を囲むようなC字型をしている。長さは約25cm程度で、指を12本横に並べた長さであることから十二指腸と呼ばれる。十二指腸は口側から、上部、下行部、水平部、上行部の4部に分けられる。上部は、幽門から上十二指腸曲までであり、腹膜により囲まれ可動性を持つ。小腸の他部位と異なり、粘膜に輪状ヒダを欠いているという特徴がある。幽門の上方にある球状の部分は球部と呼ばれる。球部前壁は十二指腸潰瘍の好発部位である。下行部は上十二指腸曲から下十二指腸曲までの、尾側へと下行している部分であり、膵管と総胆管の出口である大十二指腸乳頭(Vater乳頭)および副膵管の出口である小十二指腸乳頭が開口している。水平部は、下十二指腸曲から水平に延びる部分である。下行部から水平部までは腹膜によって背側に固定され後腹膜に存在しており、可動性がない。上行部は、水平部から続き左上方へと上行している部分であり、空腸へと連続している。
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十二指腸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 03:35 UTC 版)
十二指腸は第1腰椎あたりにある胃の幽門と繋がった長さ約25cmの消化管で、腹腔の後壁に固定され、上部・下行部・水平部・上行部の4つに分けられるC字状に湾曲しながら膵臓の頭部である膵頭を囲んでいる。十二指腸の名前は指を12本横に並べた長さ(約25-30cm)とほぼ同じなためつけられた。壁面は、内側は輪形、外側は縦走の平滑筋で構成される。内壁上皮には粘膜が指状に突起した繊毛があり、消化吸収を行う。 十二指腸で、膵液と胆汁が消化管内に分泌される。これは十二指腸の中間部左側にある十二指腸乳頭(ファーター乳頭)という盛り上がりの中心に繋がる開口部から供給され、その奥で膵管と総胆管が合流している。この孔はオッディ括約筋と呼ばれる平滑筋が取り囲んでおり、これが収縮・弛緩する事で分泌液の量を調整する。これによって糜粥を消化分解し、吸収を行う。また、ここには十二指腸腺(ブルンネル腺)があり、粘度が高いアルカリ性分泌物を供給し、胃酸を中和して腸壁を保護する役割を持つ。
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十二指腸
出典:『Wiktionary』 (2018/10/14 00:20 UTC 版)
名詞
語源
ターヘル・アナトミアが解体新書として和訳刊行された際に、杉田玄白らにより新たに作られた医学用語のひとつ。オランダ語では、twaalfvingerige darm、ラテン語ではduodenum digitorum(duodenum「12」+digitorum「指」=「12本の指の幅」)と呼ばれていた。さらにさかのぼるとギリシャ語δωδεκαδάκτυλος(δωδεκα「12」+δάκτυλος「指」)から来ており、この部分の長さが指の幅の12倍ほどであることに由来する。
参照
訳語
- チェコ語: dvanáctník 男性
- デンマーク語: tolvfingertarm
- ドイツ語: Zwölffingerdarm, Duodenum
- 英語: duodenum
- エスペラント: duodeno
- スペイン語: duodeno
- ペルシア語: دوازدهه
- フィンランド語: pohjukaissuoli
- フランス語: duodénum
- ヘブライ語: תריסריון
- クロアチア語: dvanaesnik
- ハンガリー語: patkóbél
- インドネシア語: usus dua belas jari
- イタリア語: duodeno
- 朝鮮語: 십이지장 (十二指腸,sibijijang)
- ラテン語: duodenum
- リトアニア語: dvylikapirštė žarna
- マケドニア語: дванаесетпалечно црево
- オランダ語: twaalfvingerige darm 男性, duodenum 中性
- ノルウェー語(ニーノシュク): tolvfingertarmen
- ノルウェー語: tolvfingertarmen
- ポーランド語: dwunastnica 女性
- ポルトガル語: duodeno
- ロシア語: двенадцатиперстная кишка (dv'enadcatip'érstnaja kišká) 女性
- スロヴェニア語: dvanajstnik
- スウェーデン語: tolvfingertarm
- トルコ語: duodenum
「十二指腸」の例文・使い方・用例・文例
- 十二指腸潰瘍
- 十二指腸潰瘍(かいよう).
- 胃と十二指腸に関するまたはそれの
- 十二指腸に関する、またはそれの中の
- 薬は以前はよく十二指腸潰瘍、胃炎、および胃食道逆流の場合における、ヒスタミンの胃への効果を治療していました
- 十二指腸潰瘍を治療する際に使用される抗コリン性ドラッグ(商標名Daricon)
- 十二指腸から得られる消化管の物質の塗沫標本
- 膵臓によって十二指腸に分泌される流体
- 胃と十二指腸の間の小さな環状の開口部
- 十二指腸と回腸の間の小腸の一部
- 胃を十二指腸から分離する幽門の括約筋
- 胃から十二指腸への食物の通り道を妨げる幽門括約筋の狭窄
- 十二指腸の消化性潰瘍
- 皮膚を通じて体に(通常)侵入する十二指腸虫による腸への蔓延
- 胃から幽門括約筋を通じて十二指腸に進む部分的に消化された食物の半流動体の固まり
- 十二指腸という動物の器官
- 十二指腸潰瘍という病気
- 十二指腸と回腸の間の部分
- 幽門という胃が十二指腸に続く部分
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