解体新書とは? わかりやすく解説

かいたいしんしょ【解体新書】

読み方:かいたいしんしょ

日本最初の、西洋医学書の翻訳書本文4巻解体1巻安永3年(1774)刊。ドイツ人クルムスの「解剖図譜」のオランダ語版ターヘル‐アナトミア」を前野良沢杉田玄白らが翻訳したもの。神経軟骨動脈などの訳語つくられ、その苦心のようすは杉田著の「蘭学事始(らんがくことはじめ)」に記されている。

解体新書の画像
解体図」中の「骨節編図」/国立国会図書館

解体新書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/09 02:50 UTC 版)

解体新書』(かいたいしんしょ、旧字体表記解體新書)は、日本語で書かれた安永3年(1774年)発行の解剖学[1][2]ドイツ人医師ヨハン・アダム・クルムス医学書 "Anatomische Tabellen "[注 1][3][4]1722年初版。日本語通称は無し)の蘭訳本(オランダ語書)である "Ontleedkundige Tafelen "[注 2]1734年刊行。日本語での訛称[5]および通称は『ターヘル・アナトミア[注 3]』)[5][6]を主な底本として[7]江戸時代日本人西洋医学書を日本語に翻訳した書物である[8][1][2][9]


注釈

  1. ^ 日本語音写例:アナトーミッシェ タベレンcf. 発音の出典:wikt:en:anatomisch, wikt:en:Tabellen
  2. ^ 日本語音写例:オントレートクンディヘ ターフェレ。最後の n は黙字(発音しない表音文字)。
  3. ^ 「ターヘル・アナトミア / ターヘルアナトミア」は和製のオランダ語(和製外来語のオランダ語版)で、語構成は[ nl: tafel〈=table、机。※中期オランダ語 "tafele" の語義の一つに「listリスト」がある〉+ anatomie〈=anatomy解剖学〉]。誤解されているケースや、説明不足になっているケースが非常に多いが、『ターヘル・アナトミア』は『解体新書』の底本である蘭訳本を指すのであって、原書たるクルムスの "Anatomische Tabellen " のことではない。なお、先述してもいるが、原書に日本語名は無い。

出典

  1. ^ a b c ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』. “解体新書”. コトバンク. 2019年11月12日閲覧。
  2. ^ a b 小学館日本大百科全書(ニッポニカ)』. “解体新書”. コトバンク. 2019年11月12日閲覧。
  3. ^ クルムス”. コトバンク. 2019年11月12日閲覧。
  4. ^ 《Anatomische Tabellen》”. コトバンク. 2019年11月12日閲覧。
  5. ^ a b ターヘル・アナトミア”. コトバンク. 2019年11月12日閲覧。
  6. ^ ターヘルアナトミア”. コトバンク. 2019年11月12日閲覧。
  7. ^ 小学館『日本大百科全書(ニッポニカ)』. “解体新書”. コトバンク. 2019年11月12日閲覧。 “一般に『ターヘル・アナトミア』とよばれている原書は、正しくは、ドイツのクルムスJohann Adam Kulmusが1722年に著した『解剖図譜』Anatomische Tabellenを、ライデンのディクテンGerardus Dictenがオランダ語訳した『Ontleedkundige Tafelen』(1741)で、杉田玄白らが依拠したのはその第2版であった。”
  8. ^ 解体新書”. コトバンク. 2019年11月12日閲覧。
  9. ^ a b 平凡社百科事典マイペディア』. “解体新書”. コトバンク. 2019年11月12日閲覧。
  10. ^ 平凡社『世界大百科事典』第2版. “解体新書”. コトバンク. 2019年11月12日閲覧。 “日本最初の本格的洋書翻訳書”
  11. ^ 三省堂大辞林』第3版. “解体新書”. コトバンク. 2019年11月12日閲覧。
  12. ^ 小学館『デジタル大辞泉』. “解体新書”. コトバンク. 2019年11月12日閲覧。
  13. ^ a b c 蘭學事始 - Wikisource”. ja.wikisource.org. 2023年7月14日閲覧。
  14. ^ 解体新書がやってきた!”. 鳥取県立図書館. 2022年12月29日閲覧。


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