中心極限定理とは? わかりやすく解説

ちゅうしんきょくげん‐ていり【中心極限定理】

読み方:ちゅうしんきょくげんていり

母集団から無作為にn個の標本抽出することで得られる標本平均分布は、n大きくなるにしたがって正規分布近づくという定理。すなわち、母集団確率分布によらず、同じ平均と分散表される正規分布近似できることを示す。


中心極限定理


 平均値 μ*分散 σ2* をもつ,任意の分布に従う乱数列 x1,x2, … ,xnが あるとき,その平均値
中心極限定理
確率分布は,n が大きくなるとき,平均値 μ*分散 σ2* / n である正規分布収束する
 すなわち,
中心極限定理
は,n が大きいとき,平均値 0,分散 1 の標準正規分布に従うとみなしてよい。
 これを,中心極限定理 という。


 例えば,一様乱数は,平均 E ( x ) = 1 / 2,分散 V ( x ) = 1 / 12 であるから12 個の一様乱数合計から 6 を引くだけで 簡単に標準正規分布に従う正規乱数発生できる。

中心極限定理

読み方ちゅうしんきょくげんていり
【英】:central limit theorem

互いに独立確率変数X_1, X_2, \ldots \, において (X_1+ \ldots +X_n)/\sqrt{n} \,n\rightarrow\infty \, のとき正規分布近づくならば, 中心極限定理が成立するという. X_i \,同一分布をもち, 分散有限ならば, X_i \,分布関わらずに中心極限定理が成立することが知られている. この結果は, 正規分布有用性裏付けるのである.


中心極限定理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/05 14:31 UTC 版)

サイコロを n 回振ったときの出た目の和 Sn = X1 + … + Xn の分布が n を大きくするに従って正規分布による近似に近づく様子

中心極限定理(ちゅうしんきょくげんていり、: central limit theorem, CLT)は、確率論統計学における極限定理の一つ。

大数の法則によると、ある母集団から無作為抽出した標本の平均は標本の大きさを大きくすると母平均に近づく。これに対し中心極限定理は標本平均と母平均との誤差の分布を論ずるものである。多くの場合、母集団の確率分布がどんな分布であっても、標本平均と母平均の誤差の分布は、標本の大きさを大きくしたとき近似的に期待値ゼロの正規分布になる。これを中心極限定理という。

なお、母集団の分布に分散が存在しないときには、標本平均と母平均の誤差の分布の極限が正規分布と異なる場合もある。

確率変数での中心極限定理は、独立した同一の分布に従う確率変数がN個あった場合、元の分布が期待値 μ と分散 σ2 を持てば、N個の確率変数の算術平均は、n が十分大きいとき近似的に期待値 μ と分散 σ2/nの正規分布に従うというものである。

統計学における基本定理であり、例えば世論調査における必要サンプルのサイズの算出等に用いられる。

定理

期待値 μ分散 σ2 を持つ独立同分布 ("i.i.d.") に従うn個の確率変数 X1, X2, …… , Xn に対して




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