ヘリケー (ギリシア神話)とは? わかりやすく解説

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ヘリケー (ギリシア神話)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/02 14:01 UTC 版)

ギリシア神話における、ヘリケーギリシア語: Ἑλίκη[heˈlikɛː]、現代ギリシア語発音: [eˈlici]英語: Helike [ˈhɛlɪk])は、女性の名。長音符を省略してヘリケとも。この名をもつ代表的な女性のひとりはニュンペーであり、もうひとりはキオス島の王妃である。

木星の第45衛星ヘリケエポニムである。

ヘリケーの一覧

ゼウスの乳母

ヘリケーは、キュノスーラとともにクレタ島イーデー山のニュンペーであって、幼児だった頃の神ゼウスをこの島で養育した[1][2][3]

ヘリケーという名は、彼女が「ニュンペー」であったことを示唆しており、それは、ドリュアスオークのニュンペーとされ、メリアストネリコのニュンペーとされるのと同様である。

後にゼウスは、ヘリケーを星座おおぐま座に変えたとされ[2]、ヘリケーはおおぐま座を指す古代における通称であった[4]。ただしエラトステネースが伝えるところではヘリケーはこぐま座になったとする説もある[3]

王妃

王妃ヘリケーは、キオスの王オイノピオーン (Οινοπίων, Oenopion) の妻で、以下の子どもたちをもうけた。

  • メラス (Melas)
  • タルス (Talus)
  • マロン (Maron)
  • エウアンテス (Euanthes)
  • サラグス (Salagus)
  • アタマース (Athamas)[5]
  • メロペー (Merope)

イオーンの妻

ヘリケーは、イオーン (Ion) の妻、ブラ (Bura) の母[6]

イオーンは、都市を建設し、それに妻の名を付けた(ヘリケー (古代ギリシアの都市))。イオーンとヘリケーを結婚させたのは、アカイアのアイギアロス (Aigialos) の王セリヌス (Selinus) であった[6]

脚注

  1. ^ Aratus, Phaenomena 27
  2. ^ a b モーリス・ド・ゲラン、金澤哲夫 訳「ラ・バカント」『慶応義塾大学日吉紀要 フランス語フランス文学』第46号、慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会、2008年、294-263頁。  原注28(277頁) NAID 120000801615
  3. ^ a b 伝エラトステネス『星座論』(1) おおぐま座・こぐま座”. 2022年8月31日閲覧。
  4. ^ Aratus, Phaenomena, translation by A. W. Mair, G. R. Loeb
  5. ^ Pausanias, Description of Greece, 7. 4. 8
  6. ^ a b Pfister, Friedrich (1909-12/75). Der Reliquienkult im Altertum: Halbband 1: Das Objekt des Reliquienkultes. De Gruyter. p. 66. ISBN 3-11-002453-5. https://books.google.co.jp/books?id=ECXih41YSbgC&pg=PA66#v=onepage&q&f=false 2014年9月14日閲覧。 



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