ベレロポーンとは? わかりやすく解説

ベレロポーン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/17 10:17 UTC 版)

ベレロポーン古希: Βελλεροφῶν[注釈 1])またはベレロポンテース古希: Βελλεροφόντης[注釈 2])は、ギリシア神話に登場するコリントスの王[1]。神馬ペーガソスに乗ってキマイラを退治した英雄として名高い[2]長母音を省略してベレロポンベレロポンテスとも表記される。英語読みはベレロフォン


注釈

  1. ^ ギリシア語ラテン翻字: Bellerophōn
  2. ^ ギリシア語ラテン翻字: Bellerophontēs
  3. ^ グラウコスの名前も「海の緑」という意味であり、ベレロポーンが海から生まれたことを示唆している[6]
  4. ^ エウリュノメーあるいはエウリュメデーはいずれも海の女神の名前である[6]
  5. ^ 例えば、ヘルメースアルゴスを殺したことにより、アルゲイポンテースという異名がある[6]
  6. ^ ホメーロスでは后の名はアンテイアだが[7]、後のギリシア悲劇の詩人たちはステネボイアとしている。ここでは後者に従った[6][11]
  7. ^ ホメーロスでは王の名は示されない[7]。またハンガリーの神話学者カール・ケレーニイによれば、キマイラを育てたカーリア王アミソダレースのことだともいう[6]
  8. ^ 一説にはアンティクレイアとも[1]
  9. ^ ベレロポーンとテーセウスは、本当の父親がポセイドーンだと言われている点で共通している。
  10. ^ テスプはヒッタイト系の太陽神[17]

出典

  1. ^ a b c d e f 高津 1960, p. 258.
  2. ^ a b ケレーニイ, 1974 & 2, p. 91.
  3. ^ ホメーロス, p. 190.
  4. ^ a b アポロドーロス, p. 50.
  5. ^ a b c d 松平, p. 414.
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n ケレーニイ, 1974 & 2, pp. 95–101.
  7. ^ a b c d e f g ホメーロス, pp. 190–192.
  8. ^ a b c 松平, p. 413.
  9. ^ a b c d e f アポロドーロス, p. 79.
  10. ^ a b c d e ヒュギーヌス, p. 101.
  11. ^ a b c 高津 1960, p. 137.
  12. ^ a b 高津 1960, p. 227.
  13. ^ ケレーニイ, 1974 & 2, pp. 239.
  14. ^ 高津 1960, p. 6.
  15. ^ ヒュギーヌス, p. 320.
  16. ^ a b グレーヴス, 1955 & 1, p. 228.
  17. ^ グレーヴス, 1955 & 1, p. 194.


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ベレロポーン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 23:49 UTC 版)

ペーガソス」の記事における「ベレロポーン」の解説

ペーガソスコリントス出身英雄ベレロポーンの愛馬になったとも伝えられている。ピンダロスの詩によると、最初ベレロポーンはペイレーネーの泉現れるペーガソス捕らえようとして苦労した。すると夢にアテーナー現れ面繋のついた黄金の轡を授けた。ベレロポーンはこの轡を用いることでようやくペーガソス捕らえることができた。ペーガソスポセイドーンからベレロポーンに与えられたともいう。そしてベレロポーンはペーガソス騎乗して戦うことで、アマゾーンやソリュモイ人の討伐怪物キマイラを滅ぼすという武勲をたてた。 しかしベレロポーンは次第増長しついにはオリュムポスに昇って神々集会加わり神々がどこに自分の座を持っているのかを確かめようとした。しかしベレロポーンはゼウス怒り触れ驚いたペーガソスはベレロポーンを振り落とした大地墜落したベレロポーンは足を折り一人淋しくその生涯終えた

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ベレロポーン

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プロイトス」の記事における「ベレロポーン」の解説

後にプロイトス殺人の罪コリントス追放されたベレロポーンの罪を浄めた。このときプロイトスの妻はベレロポーンに恋し誘惑の手紙を送った。しかしベレロポーンが断ったため、彼女はプロイトスにベレロポーンが自分誘惑する手紙送ってきたと讒言し、殺すよう言った。プロイトスはこれを信じた自分殺そうとはせず、義父イオバテースにベレロポーンを殺してほしいと手紙書き、それをベレロポーンに渡してイオバテース使い出した手紙読んだイオバテースはベレロポーンにキマイラ退治などの難題課し、それを見事に成し遂げたのを知ったとき、自分の娘と結婚させた。 プロイトスの妻ステネボイアはベレロポーンの結婚知って自殺したとも、ベレロポーンに殺されたともいわれるプロイトス自身ペルセウス殺されたとする伝承があるが、直系の子孫はメガペンテース以降アルゲイオスアナクサゴラース、アレクトール、イーピスカパネウスステネロスキュララベース続いた。 なお、コリントスにはプロイトス創建したとされるアポローン神殿が、シキュオーンにはヘーラー神殿があったという。

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