Xbox 360
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 13:50 UTC 版)
歴史
2005年5月12日にXbox 360の発表がMTVを通じ、世界各国で放送された[注釈 1]。その後も世界的にMTVとのタイアップを行っている。
日本国内での流通はハピネットが手掛け、日本マイクロソフトのオフィス内にハピネットの営業所が設置された。ハピネット幹部はXbox 360の販売について「前機種よりも遥かに良い感触を得ている」と語っていた[7]。その後2016年にハピネットは流通を撤退しているため、海外ではまだ発売されていた期間である2016~2018年はXbox 360用ディスクソフトが日本で全く発売されず、2015年の「モンスターハンター フロンティアG9 プレミアムパッケージ」が日本においての最終作品となった。
2006年8月、マイクロソフトはXbox 360及びPC用ゲーム開発キットとして「XNA Game Studio Express」の無償提供を発表。これは同社の「Visual Studio C# Express」に、Xbox 360用にコンパイルする機能を付加したもの。実際にXbox 360で実行するにはXNA Creators Clubの会員になる必要がある(日本では4ヶ月4,800円、年間9,800円)。会員同士は独自のネットワークを通じてソフトを配布・共有でき、後にはインディーズゲームとして会員以外にも販売できるようになった。なお、すでにアメリカでは10以上の大学で授業への採用が決まっている。
エントリーモデルとしてハードディスクなどを省略したコアシステムが、欧米ではスタンダードモデルと同時に発売され、日本ではスタンダードモデル発売から約1年後の2006年11月2日に発売された。エントリーモデルは後にメモリーユニットと数本のゲームソフトを同梱したXbox 360 アーケードに切り替えられ、アメリカでは2007年11月18日に発売、日本でも2008年3月6日に発売された[8]。
2007年3月28日にはHDMI端子と120GBのハードディスクを搭載した上位モデルXbox 360 エリートが発表され[9]、アメリカでは同年4月29日に、日本では2007年10月11日[10]に発売された。エリートはスタンダードモデルやコアシステムと異なり、本体やコントローラーが黒を基調としている。このモデルとその後登場された改良型モデルはRRoD問題がほとんど対処された。
2007年8月6日、米国で本体値下げを発表[11]。スタンダードモデルは$50の値下げの$349.99、Eliteは$30値下げの$449.99、コアシステムは$20値下げの$279.99に。日本でも10月22日に11月1日からの値下げが発表された[12]。
2008年9月11日に、日本国内でも60GBハードディスク搭載のスタンダードモデルが発売され、値段も34,800円から29,800円へと値下げされたほか、Xbox 360 エリートは47,800円から39,800円へ、Xbox 360 アーケードは、27,800円から19,800円へと値下げされた[13]。
2009年11月17日、ソーシャル・ネットワーキング・サービス「Facebook」と「Twitter」へのXbox Live上での対応を開始すると発表された[14]。
2010年6月24日には250GBのハードディスクを搭載した新型モデルXbox 360 Sを発売[15]。プロセッサをJasper CPU65nm GPU65nmからValhalla CPU/GPU統合45nmに変更、本体とアダプターが小型軽量化されている。これらの変更に加え、Xbox 360 S以前の機種で問題となっていた熱暴走対策のためにヒートシンクの変更等も行われている。エリート同様、黒を基調としたデザインであるが、つや消しマットブラックから、光沢あるピアノブラックに変更されている。新型機発売により従来のXbox 360 エリートが29,800 円(税込)から24,800円(税込)に、Xbox 360 アーケードが19,800円(税込)からオープン価格にそれぞれ価格改定された[16]。
同年9月8日に行われた「Xbox 360 Media Briefing 2010」で、日本市場に向けたKinect(キネクト)の発売日と、ローンチタイトル10本が発表された[17]。
同年9月9日には4GBのデータ保存機器が内蔵されているXbox 360 4GBを発売[18]。Xbox 360 S本体は、250GBハードディスクモデルのものと同じ性能で、価格は19800円[税込]となっている。本体のデザインは250GBモデルとは異なり、Xbox 360 エリートと同じつや消しマットブラックとなっている。
同年11月1日より、Xbox Live上でXbox 360用オンラインサービス「ZUNEビデオ」による映像配信サービスが開始された。ワーナー・ホーム・ビデオ、パラマウントピクチャー、ユニバーサル・ピクチャーズ、メトロ・ゴールドウィン・メイヤー、20世紀フォックス、バンダイビジュアルが、映像提供をすることが発表された[19]。主に、ハリウッド映画、アニメなどが配信されている。
同年11月20日、Kinectが全国一斉発売。東京・秋葉原のヨドバシカメラマルチメディアAkibaにて「Xbox 360 Kinect 発売記念イベント」が行われた[20]。
2013年6月11日に行われた『E3 2013』でXbox 360 Eを発表。北米では同日に発売を開始した。Xbox 360 E本体はXbox Oneのデザインを準じると共に、サイズや動作音などを改良。従来のモデルと価格は変更せずに販売。日本では同年9月19日に発売[21] 。ラインナップは『Xbox 360 250GB』、『Xbox 360 4GB』、『Xbox 360 4GB + Kinect』の三つとなっている。
2016年4月20日、マイクロソフトはXbox 360 Eの生産終了を発表。本体や周辺機器は在庫がある限り販売をし、サポートやXbox Liveのサービスについては継続するとしている。Xbox 360本体のバージョンアップは2019年で打ち切られた[22]。また、海外のソフト供給は2018年発売の「FIFA 19」まで続いた。
2023年2月17日、Xbox 360 ストア(ゲーム機内蔵ストア),Xbox 360 マーケットプレイス(Webストア)から一部の作品が購入できなくなった。ただし購入できなくなる作品は国によって異なる。[23]
2023年8月17日、Xbox 360 ストア(ゲーム機内蔵ストア),Xbox 360 マーケットプレイス(Webストア)が2024年7月29日をもってサービスを終了すると発表した。これにより、ゲームやDLC、ビデオ コンテンツ等の購入が出来なくなり、「Microsoft 映画 & テレビ」アプリも同日にサポートが終了し、アプリ内で購入したビデオ等もXbox 360上では見られなくなる。ただし、購入済みのゲームは引き続きプレイ可能で再ダウンロードも可能。Microsoftストア(XB1、XSX/S、PC)で販売している後方互換対応タイトル(DLC等含む)、クラウドセーブやオンラインマルチプレイなどは2024年7月以降も影響は無く、引き続き販売やサービスは継続される。[注釈 2]後方互換における注意点は、後方互換対応タイトルのゲーム内のメニューでDLCを直接購入できなくなり、Microsoft Storeで購入しなければならなくなる[24][25]。
出荷台数の推移
2005年11月22日に北米で発売、品薄状態の人気となった。テレビCMではローリング・ストーンズの「Jumpin' Jack Flash」が使われていた。一方2005年12月10日に発売した日本ではエンターブレインの調査によると2日間の売上は約6.2万台と、初代Xbox(3日間で約12.4万台)と比して低調なスタートとなった[26]。同時発売のキラーソフトとして期待された『デッド オア アライブ4』の発売延期が原因と言われた[26]が、同作を購入予定だったユーザはソフトの発売延期にかかわらず発売日に本体を購入したと見られ、同作の発売後に本体の売上が大きく伸びることはなかった。2006年1月28日に米マイクロソフトが発表した2006年度第2四半期の決算の中でも、2005年末時点のXbox 360の世界累計出荷台数が150万台(北米90万台、ヨーロッパ50万台、日本10万台)と、日本での不振が際立つ発表となった[27]。
2006年6月末の発表では、世界累計出荷台数は500万台を突破しており、内訳は北米330万台、欧州130万台、アジア40万台[28]。同年12月に『ブルードラゴン』の発売に伴い1ヶ月で10万台を超える国内売上げを記録、2007年初週に30万台を突破[29]。2006年12月末日時点で世界累計出荷台数は1040万台を突破[30]。2007年6月10日までのファミ通の調査では、日本の累計台数は40万台を越え、6月末での世界出荷台数は1160万台だった[31]。同年11月、『エースコンバット6 解放への戦火』やバリューパックの発売などの影響により本体の日本における販売台数が50万台を突破、初代Xboxの本体日本国内販売台数を上回った。値下げ、およびPS3が翌週に廉価モデル発売を控えていた事もあり、11月第1週の出荷台数ではPS3を上回った[32]。2008年6月末日までに世界累計出荷台数は2000万台を突破。8月24日の時点で日本国内推定累計販売台数は68万4695台となった[33]。同年8月、『テイルズ オブ ヴェスペリア』の発売週に約25,000台の売上を記録し、各地で本体の品切れが発生したため公式サイトにお詫びを掲載した[34]。2008年末までで世界累計出荷台数は2800万台を突破。また日本における推定累計販売台数は86万6167台となった[35]。
2009年3月末には日本国内累計販売台数は100万台を突破[36]。これにともないマイクロソフト株式会社は「ありがとうキャンペーン」を実施した。2010年末には140万台を突破[37]。2011年6月末日までに世界累計出荷台数は5500万台を突破[38]。Xbox 360本体やXbox LIVE デジタルコンテンツの好調に支えられてXbox史上過去最高を記録したが、その後は売上が減少傾向になった。2012年10月には世界累計出荷台数が7,000万台を突破した[39]。2013年3月末日までの日本国内累計販売台数は約159万台[40]。同年10月のマイクロソフトの決算発表によると世界累計販売台数は8,000万台を突破したことが分かった[41]。
注釈
- ^ 実はその前に宇多田ヒカルが自身の公式サイトで名前を漏らしてしまい、マイクロソフト側からクレームを受けた。
- ^ ただしCall of Dutyシリーズの半分ほどの作品(ブラックオプス2、ゴースト、モダンウォーフェア3など)、一部のEA GAMESの作品などは無料DLCがなければマルチプレイをほとんど遊べなくなるため、マーケットプレイスの終了後はXbox Oneによる360後方互換機能などを使用しないとマルチプレイを新規で始めることができない作品が増えることが予想される。
- ^ ただし、ネイティブ1080pに対応した作品はごくわずかである。
- ^ Xbox OneのXbox 360後方互換機能で二枚組ディスクのゲームを遊ぶ場合は、一枚目のみが使用可能となる。ただし、「オブリビオン」、「Fallout 3」のみ例外。
- ^ HDMIテレビとアナログ(または光端子)アンプを同時に使う時のように、AVケーブルとHDMIケーブルをXbox 360本体に同時に装填しつつ、AV設定を切り替えても本体が強制再起動しないようにするには、別売りの「Xbox 360 HDMI AV ケーブル」に付属するAV端子が必要になる。
- ^ 2023年時点では、すでにXbox 360版「タイタンフォール」などで無料DLCがダウンロードできなくなっており、360本体からマルチプレイで最新バージョンのサーバーに参加できなくなっている作品も誕生している。なお、「タイタンフォール」のXbox 360版はXbox Oneの後方互換に非対応。 特に「Call Of Duty」のXbox 360版で、マルチプレイに無料DLCの必要な「ブラックオプス2」、「ゴースト」、「モダンウォーフェア3」などは影響があるが、Xbox One上から360の作品を遊ぶ場合はサービス終了後も引き続きXbox One側のmicrosoft storeから無料DLCをダウンロードできる。
- ^ 「単品ハードディスク[59]」と「エリート用の移行キットを使用する場合[60]」で接続および操作は同じである。
- ^ 自分のフレンドのフレンドリストを見る機能。13歳以上であれば自分のフレンドリストをフレンドに公開することが可能であり、18歳以上ならフレンド以外にも公開可能となる。なおこれは初期状態であり、年齢に応じた初期状態を上限として[119]更に制限することも可能。
- ^ 1日当たりもしくは1週間で起動可能な時間を制限する機能。規定の時間を消化した後もパスコードの入力で一時的に起動を許可したり制限時間を変更したりすることが可能。
- ^ 通称、RRoD(Red Ring of Death)「死の赤いリング」
出典
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