羽根直樹 羽根直樹の概要

羽根直樹

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/05 15:40 UTC 版)

 羽根 直樹 九段
名前 羽根 直樹
生年月日 (1976-08-14) 1976年8月14日(47歳)
プロ入り年 1991年
出身地 三重県
所属 日本棋院中部総本部
師匠 羽根泰正
段位 九段
概要
タイトル獲得合計 26(地方棋戦含む)
七大タイトル
棋聖 2期 (2004-05)
名人 挑戦者 (2012)
本因坊 2期 (2008-09)
王座 挑戦者 (2011)
天元 3期 (2001-03)
碁聖 2期 (2011、2019)
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棋聖2連覇、本因坊2連覇、天元位3連覇などの実績を持ち、中部総本部初の三大タイトル獲得者となった。

張栩山下敬吾高尾紳路らとともに「平成四天王」と称される。また棋士一家としても有名で、史上唯一七大タイトルを親子で獲得している[注 1]

現在は父・泰正(後述)と同じ、愛知県長久手市在住[1]

人物

王座羽根泰正の次男として生まれる。七大タイトルでの親子タイトルホルダーは史上唯一[注 1]。父・羽根泰正の指導の下に幼少の頃より棋士を志し、1991年に15歳で入段し2002年に九段(入段から11年3ヶ月で九段到達は当時の日本棋院最短記録)。

棋風は腹八分目というように無理をせずに進むべきときは進み、退く時は退くのが特徴。しかし2003年末の天元戦の頃から棋風が積極的な攻撃碁に変化してきた。

妻は羽根しげ子初段、2019年4月に入段した羽根彩夏は娘。泰正九段とあわせて三代の現役棋士となる。

父、母、妻とともに名古屋市内で囲碁教室を開いている。

来歴

1991年 15歳のときに入段。1995年 新鋭トーナメント戦優勝。1999年 王冠戦優勝。

2000年 第25期名人戦リーグ入り(〜26期)。第56期本因坊戦リーグ入り(〜57期)。

2001年 第26期棋聖戦リーグ入り(〜現在)。柳時熏を破り、天元位を奪取。最多対局賞・最多勝利賞(88局63勝25敗)

2002年 11年3ヶ月で九段到達。王冠位奪取、以後三連覇。天元防衛。日中天元戦で黄奕中天元破る。

2003年 天元防衛。第4期春蘭杯世界囲碁選手権戦では李昌鎬に敗れ準優勝。

2004年 山下敬吾を破り、棋聖を奪取。二冠となる。七番勝負で○○○●●●○という経過での勝利は史上初。阿含桐山杯優勝。賞金ランキングで自己最高の2位。

2005年 結城聡を4-3の逆転で降し、棋聖防衛。第61期本因坊リーグ入り(〜67期)し、プレーオフ進出。賞金ランキング2年連続2位。

2006年 棋聖戦で山下敬吾に4連敗を喫し無冠に。NHK杯優勝。2007年 王冠位奪取。

2008年 本因坊戦で高尾紳路に3連敗後4連勝し、本因坊を奪取。七番勝負での3連敗4連勝は史上6例目、林海峰趙治勲に次ぎ3人目。王冠位防衛。第1回ワールドマインドスポーツゲームズ囲碁男子団体戦に依田紀基、山下敬吾、河野臨、高尾紳路と日本代表チームを組み出場、銅メダルを獲得[2]

2009年 NECカップ優勝。高尾挑戦者を迎え、本因坊位防衛。阿含桐山杯優勝。賞金ランキングで4年ぶりに2位。

2010年 本因坊戦で山下敬吾挑戦者に1-4で敗れ、無冠に。10期ぶりに名人リーグに復帰し、3大リーグすべてに在籍。

2011年 第66期本因坊リーグで6勝1敗の成績を挙げ挑戦権を獲得。前年のリターンマッチとなった七番勝負では山下敬吾に3勝4敗で敗れた。第36期名人戦リーグでは6勝2敗の成績を収め、プレーオフに進出するも山下敬吾に敗退。第36期碁聖戦では準決勝で二十五世本因坊治勲、挑戦者決定戦で林子淵七段を破り挑戦者となる。坂井秀至碁聖を2連敗3連勝で降し初の碁聖位を奪取。第59期王座戦では挑戦者決定戦で、井山裕太を下し挑戦権を獲得。史上初の親子王座がかかるが、0-3で敗れ2冠ならず。

2012年 第37期名人戦リーグにおいてプレーオフに進出し、井山裕太を破り初の挑戦権獲得。七番勝負では山下敬吾に3勝4敗で敗れた。

2016年 7月21日、通算900勝達成(452敗)。日本棋院史上24人目の達成。入段から25年3ヶ月での900勝達成となり史上3位。39歳11ヶ月での達成となり史上4番目の年少記録。達成時勝率.666となり史上12位[3]。9月5日、第72期本因坊戦最終予選で村川大介八段に勝利し5年ぶりにリーグに復帰[4]

2017年 第72期本因坊リーグで2位となる[4]

2019年 通算1000勝達成。日本棋院史上史上27人目の達成。入段から28年6か月、43歳2ヶ月での達成。達成時勝率.658。碁聖戦トーナメントを勝ち上がり、許家元碁聖に挑戦。3-2で勝利し、8年ぶりに碁聖位に復帰した。

2020年 碁聖戦で一力遼の挑戦を受け、0-3で敗退。碁聖位を譲る。

2022-23年、第47期棋聖戦Aリーグで3勝4敗の7位で降格[5]

棋戦決勝進出結果

棋戦
三大タイトル
他七大タイトル
国際タイトル
他大会
棋戦 期・回 対局日 相手
優勝 1 新鋭トーナメント戦 26期 1996年 三村智保七段 1-0
奪取 2 天元戦 27期 2001年12月 柳時熏天元 3-1
防衛 3 天元戦 28期 2002年11月 趙善津九段 3-0
防衛 4 天元戦 29期 2003年12月 山下敬吾棋聖 3-2
奪取 5 棋聖戦 28期 2004年3月 山下敬吾棋聖 4-3
優勝 6 阿含桐山杯 11期 2004年10月 小林光一九段 1-0
防衛 7 棋聖戦 29期 2005年3月 結城聡九段 4-3
優勝 8 NHK杯 53期 2006年3月 今村俊也九段 1-0
奪取 9 本因坊戦 63期 2008年7月 本因坊秀紳 4-3
優勝 10 NECカップ 28期 2009年3月 張栩九段 1-0
防衛 11 本因坊戦 64期 2009年7月 高尾紳路九段 4-2
優勝 12 阿含桐山杯 16期 2009年10月 張栩九段 1-0
奪取 13 碁聖戦 36期 2011年8月 坂井秀至碁聖 3-2
奪取 14 碁聖戦 45期 2019年8月 許家元碁聖 3-2

中部総本部限定棋戦

棋戦 期・回 対局日 相手
優勝 1 王冠戦 40期 1999年10月 中野寛也王冠
優勝 2 王冠戦 43期 2002年11月 山城宏王冠
防衛 3 王冠戦 44期 2003年11月 彦坂直人九段
防衛 4 王冠戦 45期 2004年11月 山城宏九段
優勝 5 王冠戦 48期 2007年11月 松岡秀樹王冠
防衛 6 王冠戦 49期 2008年11月 山城宏九段
防衛 7 王冠戦 50期 2009年11月 山城宏九段
優勝 8 王冠戦 52期 2011年11月 山城宏王冠
防衛 9 王冠戦 53期 2012年11月 中野寛也九段
防衛 10 王冠戦 54期 2013年11月 中野寛也九段
防衛 11 王冠戦 55期 2014年11月 山城宏九段
防衛 12 王冠戦 56期 2015年12月 小県真樹九段



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