海星中学校・高等学校 (長崎県)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/25 13:22 UTC 版)
概要
マリア会から派遣されたフランス人宣教師が1892年(明治25年)に創立した。マリア会は健全な男子の育成を目標に各国で学校を設立しているカトリックの教育修道会で、海星も初期はフランス人神父が校長を務めたが、1938年(昭和13年)以降は日本人が校長を務める。
本校の中央館校舎は、姉妹校暁星学園の卒業生で早稲田大学の建築学科教授であった吉阪隆正が設計した。吉阪はフランスの建築家ル・コルビュジエのもとで勤務経験があり、フランスで技術を学び帰国したのちに初の本格的建造物として設計した。ヨーロッパ風の外観、螺旋階段、広い採光窓や斜面の立地条件を利用して各フロアから屋外へ出られる構造など特徴的な様式が多く、建築学科の教材[1]として用いられたが、老朽化で取り壊して2017年に新校舎を建てた。
創立以来男子校であったが、他のマリア会系学校の8割強が共学で聖書は男女を差別していないことなどを鑑みて、1994年(平成6年)から共学の試みを始め、2004年(平成16年)に学校長の主導で本格的に共学を推進し、2006年(平成18年)にステラ・マリスコースを開設して完全に共学となる。ステラは星、マリスは海のラテン語である[1]。
沿革
- 1892年(明治25年)
- 1月8日 - 日本マリア会の管理で海星学校小学部・中学部を浪之平町(なみのひら)に創立する。
- フランス人のジャック・バルツ師が初代学校長を務める。
- 当初の生徒は約50名で、大半が外国人で日本人と共学した。
- 3月 - 外浦町へ移転した。
- 5月 - 仮校舎で授業を開始した。
- 1月8日 - 日本マリア会の管理で海星学校小学部・中学部を浪之平町(なみのひら)に創立する。
- 1897年(明治30年)
- 1903年(明治36年) - 海星商業学校と改称する。
- 1911年(明治44年) - 海星中学校(旧制)と改称する。
- 1918年(大正7年)
- 7月 - フランス人修道士ウェルニエの設計で校舎の2期工事に着工する。
- 11月 - 校舎の2期工事が完成し、現行の1部地階、地上3階、1部屋上階[2]となる。
- 1948年(昭和23年) - 学制改革に伴い、海星中学校・高等学校と改称する。
- 1989年(平成元年) - 老朽化した校舎を解体して旧来のデザインで新築する。
- 2006年(平成18年) - ステラ・マリスコースを開設して一部共学とする。
- 2007年(平成19年) - 国公立クラスを共学とする。
- 2010年(平成22年) - 海星中学校がステラ・プレップコースを開設して一部共学とする。
- 2012年(平成24年) - 創立120周年を迎える。
著名な出身者
- 西良典 和術慧舟會総帥
- 竹山広 歌人
- 原仙作 英文学者・英語教師・旺文社編集顧問 英文標準問題精講著者
- 美輪明宏 歌手、俳優、演出家 - 中学校卒業、高校1年修了
- 西岡武夫 政治家・参議院議長 - 海星中学校卒業
- 若島征四郎 右翼団体正氣塾初代塾長
- 若林豪 俳優
- 高嶋仁 高校野球指導者、智辯学園高等学校・智辯学園和歌山高等学校野球部名誉監督
- 荒木政公 元プロ野球選手
- 峰国安 元プロ野球選手
- 池辺巌 元プロ野球選手
- 松尾格 元プロ野球選手
- 平田勝男 元プロ野球選手、現阪神タイガースヘッドコーチ
- 酒井圭一 元プロ野球選手
- 大久保勝也 元プロ野球選手
- 堀幸一 元プロ野球選手、現千葉ロッテマリーンズコーチ
- 松永浩典 元プロ野球選手
- 永江恭平 プロ野球選手
- 江越大賀 プロ野球選手
- 中村稔弥 プロ野球選手 - 海星中学校卒業
- 髙山凌 独立リーグ野球選手
- 大久保哲也 大学野球指導者
- 兵藤慎剛 プロサッカー選手、横浜F・マリノス - 海星中学校卒業
- 大道勇喜 ラグビー選手、豊田自動織機シャトルズ
- 原田龍之介 ロンドンオリンピックセーリング470級競技日本代表
- Moo.念平 漫画家
- TAKUYA プロデューサー・ミュージシャン、元JUDY AND MARYギタリスト - 海星中学校3年途中まで在籍
- 若杉宏二 タレント
- 有田真平 放送作家
- ナカヤマシンペイ ストレイテナードラムス担当
- 平戸佑介 ジャズピアニスト、quasimodeリーダー
- 前田土芽 ラグビー選手、2016年アジアラグビーチャンピオンシップ日本代表
- 山下憲太 ラグビー選手
- 長崎亭キヨちゃんぽん 長崎県住みます芸人・吉本興業
- ^ a b 海星学園発行の校友会誌「海星」2005年(平成17年)度版より
- ^ 読みは「おっかい」。意味は「屋根裏部屋」。
- ^ “長崎高2自殺、いじめ認定に学校異議 第三者委の報告「不服」”. 西日本新聞. 2019年2月26日閲覧。
- ^ “海星高が自殺を「突然死」に偽装 長崎県も追認、国指針違反の疑い”. 中日新聞 (2020年11月17日). 2020年11月16日閲覧。
- ^ “「いじめ自殺、説明を」認めぬ高校に署名、校長に手紙も”. 2021年3月26日閲覧。
- ^ “「海星高の対応は「権利侵害」 生徒自殺で市民団体”. 2021年7月21日閲覧。
- ^ “「いじめ対策の徹底を」海星高いじめ自死遺族が県に要望”. 2021年11月27日閲覧。
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