林家ペー 林家ペーの概要

林家ペー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/21 00:33 UTC 版)

林家はやしや ペー
2019年、赤羽馬鹿祭りで妻・林家パー子(右)と
本名 佐藤 嘉彦(よしひこ)
生年月日 (1941-11-29) 1941年11月29日(82歳)
出身地 大阪府大阪市浪速区
血液型 B型
言語 日本語
方言 東京弁
最終学歴 浪速高等学校
師匠 初代林家三平
林家たい平(落語家として)
コンビ名 林家ペー・パー子
相方 林家パー子
芸風 漫談
事務所 P&P企画
活動時期 1964年 -
過去の代表番組 元祖どっきりカメラ
お笑いウルトラクイズ
他の活動 写真家
配偶者 林家パー子
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落語家としての高座名は林家たいぺー

来歴

唐花菱は林家三平一門の定紋であり林家こん平に移門しても同じである。

大阪府大阪市浪速区日本橋3丁目生まれ、同市阿倍野区育ち。ただし、小学校は旧南区(現:中央区)の大阪市立精華小学校(現在は廃校し、大阪市立南小学校に統一)中学校は同中央区大阪市立南中学校(旧校舎は現:アメリカ村ビッグステップ)出身。浪速高等学校卒業。大阪スタヂアムの近く(当時の実家は裕福で、ヤマギワソフト大阪店〈現:ホテルヒラリーズ〉が建つ前の土地に建っていた[2])で育った。

幼い時から江戸っ子の粋に憧れて上京し[3]、当時、非常に人気が高かった初代林家三平への弟子入りを目指す。「いきなり弟子入りを頼んでも断られるだろう」との考えにより[4]、上京後は思いついたギャグ(ダジャレなど)を何度も三平宛に投書し続けた。数日後この努力が三平に認められ、ぺー宛に「今度自宅に遊びにいらっしゃい」との手紙が届き[4]、入門を受け入れられた。

当初から落語ではなく、立ち高座でギター漫談を主に演じていた。三平全盛期のいわゆる「三平落語」の高座で、何度かバックギタリストとして共演しており、三平からはいくつかの珍芸も伝授された。また、ギターは伊東四朗から教えられた[注 1]。2021年現在も落語協会の定席で色物(浅草演芸ホールのプログラムなどでは「余談漫談」と記されている)として定期的に上がり続けており、同協会の色物芸人の香盤では三代目林家正楽の次に位置している(2021年10月現在)。

2008年には「落語もやってみたい」と考えを改め、一門の後輩である林家たい平[注 2]に落語家として弟子入りし、「林家たいぺー」の高座名をもらう。2011年ごろから「あくびの稽古」「時そば」などを演じている。ただし、落語協会では引き続き漫談家として登録されている。

芸人として

芸歴

  • 1970年頃からスーツ姿で高座で歌う師匠の伴奏役としてギターを弾き始め(最初のギャラは500円)、ギター漫談家として活動する[5]
  • 1972年3月30日[6] - 林家パー子と結婚。その後徐々に夫婦揃っての仕事がたくさん舞い込むようになった[4]
  • 2011年 - 2007年にテリー伊藤が落語に挑戦した[7]ことに感化されて落語を始めた[3]

芸風・特技

  • 該博な知識と洒脱な発想による余談漫談で人気とされる[4]
  • 大阪出身者であるが、いわゆる大阪弁は基本的に使わず、もっぱら東京弁で話すが、イントネーションは関西弁。
  • 芸能界屈指の記憶力の持ち主で、数多くの有名人の生年月日を完璧に記憶している(本人曰く「誕生日覚え」)で知られる[3]。各地の郵便番号も多く記憶している。
  • 即興のダジャレ(隣にいるパー子が爆笑するのがお約束)。
  • 「これは余談ですが‥」「くしくも‥」が口癖。
  • 有名人との写真を撮りまくることでも知られる(詳しくは後述)。

芸名について

初代林家三平一門の中で数少ない、名前に「平」の字が付かない弟子である。来歴にもある通り、元々、師匠である三平から一度「林家ペー平(ペーぺー)」という芸名をもらった。しかし、1963年に師匠の友人である近江俊郎宅を師匠ら数人と訪れた際、そこにいた近江の友人である占い師に『林家ペー平』で姓名判断してもらった。すると「素晴らし過ぎる名前だ。いずれ師匠を食ってしまうほどの大物になるだろう」と告げられたが、小心者である初代三平(ペー本人がそう語っている)が弟子であるペーの台頭を恐れ、「平」を取ってしまったためである。

名付け親の初代三平が他界したため、「ペー」の書体がひらがなかカタカナかは本人にも分からない。ペー本人は「師匠に聞く前に他界されてしまった」と語っている。番組などで「横書きの時はカタカナ、縦書きの時はひらがな」と時折語っている。


注釈

  1. ^ ペー曰く「人前では見せないが、伊東さんはギターもピアノも天才的に上手い。本当はプロとして飯が食っていけるほどだ」とのこと
  2. ^ 初代三平の孫弟子で、兄弟子・林家こん平の弟子にあたる。
  3. ^ このため、ペーが仕事仲間に結婚を伝えると、皆一様に「どうして売れっ子のパー子があなたと?」と驚かれた[5]
  4. ^ パー子はペーの話を聞いて独特の高い声で「ハッハー!」「ヤーダ!」などと笑い、時々持参したカメラで写真を撮るなどしている。
  5. ^ 過去に同じく勘違いした業界人から、「宮川大助・花子VS林家ペー・パー子」と題した企画をオファーされたことがあった。出演を引き受けたものの、ペーはパー子の付添いのもと上記のような漫談ネタをしただけで、はなから対決になっていなかったとのこと[4]
  6. ^ なお、撮影された写真は、『お笑いウルトラクイズ』のエンディング、及び同作品のDVD版エンディングにも使用されている。
  7. ^ 哀れに思った同番組のスタッフらにより大捜索が行われたものの、結局発見には至らなかった。このことは、翌年2007年11月28日放送の『トリビアの泉』においてトリビアの1つとして取り上げられた[9]
  8. ^ オリックス・ブルーウェーブ時代から。2000年週刊ベースボールのプロ野球開幕企画でオリックスファンとしてインタビューを受け「優勝したら、祝勝会でイックン〔イチローをペーはこう呼ぶ〕にキスしたい」という旨の発言をしたこともある。
  9. ^ 上京直後に初めてとろろ芋を食べた所、全身がかゆくなったことから[10]
  10. ^ 過去にウイスキーや日本酒を飲んで何度か倒れたことがあり、本人は「根本的に体に合わないんだろうね」としている[10]

出典

  1. ^ (社)落語協会. “林家 ペー”. 2019年11月18日閲覧。
  2. ^ 朝日放送ごきげん!ブランニュ2013年10月28日放送分「赤井の朝から飲める店」 での発言より。
  3. ^ a b c d e f g h 【林家ペー・パー子】2つの“台風”襲来 編集局に走った笑撃”. zakzakの「ぴいぷる」のインタビュー記事 (2011年7月6日). 2022年3月1日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j 週刊文春2022年3月3日号「阿川佐和子のこの人に会いたい」第1383回・林家ペー&パー子p120-125
  5. ^ a b c 林家ぺー・パー子の爆笑対談「今日もふたりして全身ピンクです」その1”. 婦人公論.jp (2020年4月13日). 2022年3月1日閲覧。
  6. ^ a b c 「いい夫婦の日」 林家ペー・パー子さんが仲良しトーク♪”. NHKのウェブサイトより「らじるラボ」の記事 (2021年11月22日). 2022年3月1日閲覧。
  7. ^ テリー伊藤が落語家デビュー「林家テリ平」”. 日刊スポーツのネット記事 (2007年8月23日). 2022年3月1日閲覧。
  8. ^ “ビートたけしの兄を怒らせた林家ペーの非礼にスタジオ驚き 母の遺体を撮影”. ライブドアニュース・TOPIC NEWS. (2017年5月21日). オリジナルの2017年8月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20170825074106/https://news.livedoor.com/article/detail/13091514/ 2017年5月21日閲覧。 
  9. ^ “林家ペー動揺、本人直撃…あわや芸能人画像流出事件!?”. zakzak. (2010年11月13日). https://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20101113/enn1011131501019-n1.htm 2020年5月7日閲覧。 
  10. ^ a b c d 「私の元気の秘訣」明るく元気でハッピーに!10年後もこのままの夫婦でいたいです”. 「健康 365」公式ウェブメディア「365 college」 (2019年11月25日). 2022年3月1日閲覧。
  11. ^ a b c 林家ぺー・パー子の爆笑対談「今日もふたりして全身ピンクです」その2”. 婦人公論.jp (2020年4月13日). 2022年3月1日閲覧。
  12. ^ a b c 林家ペー&パー子、ピンク衣装は「テリー伊藤の助言」 「氷結」イベント「ブルーウェア贈呈式」1”. maidigitv(マイデジTV)のYouTube動画 (2016年3月10日). 2022年3月1日閲覧。
  13. ^ 林家ペー&パー子が歌手デビューか”. 日刊スポーツのネット記事 (2008年6月10日). 2022年3月1日閲覧。
  14. ^ 林家ぺー・パー子の爆笑対談「今日もふたりして全身ピンクです」その4”. 婦人公論.jp (2020年4月13日). 2022年3月1日閲覧。
  15. ^ ご祝儀に5000円!”. 林家ペーパー子オフィシャルブログ「ペーパーの余談ですけど」 (2012年8月24日). 2022年3月1日閲覧。
  16. ^ 林家ぺー・パー子の爆笑対談「今日もふたりして全身ピンクです」その5”. 婦人公論.jp (2020年4月13日). 2022年3月1日閲覧。
  17. ^ a b 幸イチロー 命日”. 林家ペーパー子オフィシャルブログ「ペーパーの余談ですけど」 (2020年1月26日). 2022年3月1日閲覧。
  18. ^ 林家ペー&パー子 オフィシャルサイト2013年9月20日
  19. ^ ◎「穴水が私の原点」 海老名香葉子さん「ふるさとお話会」 仮設住宅に報恩行脚 47NEWS2007年10月9日(2014年3月20日閲覧)
  20. ^ 「今月の広告批評」『広告批評』第144号、マドラ出版、1991年11月1日、91頁、NDLJP:1853110/47 
  21. ^ “林家ペー&パー子、EDMに乗せて世界をピンク色に染める”. お笑いナタリー. (2017年1月16日). https://natalie.mu/owarai/news/217021 2017年1月17日閲覧。 
  22. ^ TVCM第1弾 林家ペー&パー子さん登場 「自分を貫き通して生きる」 唯一無二の個性にリスペクトしオファー 元気で笑い絶えない撮影に 3月1日より北海道内で放映開始”. SANSPO.COM(サンスポ) (2021年2月25日). 2022年1月17日閲覧。
  23. ^ “林家ぺー&パー子がナレーション挑戦、「ヒャッハー!」響くハイテンション映画予告”. 映画ナタリー. (2016年8月19日). https://natalie.mu/eiga/news/198769 2016年8月22日閲覧。 


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