唐花紋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/29 22:46 UTC 版)

唐花紋(からはなもん)は日本の家紋の一種。現在の定義では、花柄が五つの場合は「唐花(からはな)」、花が四つの場合は「花角(はなかく)」、更に「花角」を斜方形にした場合は「花菱(はなびし)」と言う。
概要
大陸起源の植物紋で、厳密な『唐花』という植物は存在せず、唐風の花の模様として現代に至るまで使用されている。一説では実在する大陸の花が伝承の折に簡略化されていったという説がある。日本では奈良時代以来見られ、正倉院の唐櫃や鏡箱に見られる[1]。平安時代には和様化され現代に伝わる形状になった。有識文様として公家の調度品や衣装の文様、和家具の金具などの装飾にも用いられる。
唐花紋に分類される紋は種類が多数あり、亀甲や丸などの枠、「剣」や「蔓」などとの組み合わせたものや、先端を尖らせた「鬼」や曲線的に描く「むくみ」のように単数から複数を組み合わせるものがある。
他の家紋との組み合わせで唐花紋が内包されている模様もあり、木瓜紋や亀甲紋・七宝紋などに見られ、その場合は『唐花紋』としては扱わず、個々の文様として分類される。
使用家
藤原一族に名を連ねている上流公家の三條家をはじめ三条庶流の家々で使用されている(高松家 ・花園家・風早家)。平氏由来の福江藩五島家など公家から武家まで使用されている。武田菱で知られる武田氏も、花菱を替紋として使用している。
図案
唐花(五つ花弁)
-
からはな
唐花 -
まるにからはな
丸に唐花 -
おにからはな
鬼唐花 -
けんからはな
剣唐花
花角(四つ花弁)
-
はなかく
花角 -
かげはなかく
陰花角 -
おにはなかく
鬼花角 -
けんはなかく
剣花角 -
まるにけんはなかく
丸に剣花角 -
おりしきにはなかく
折敷に花角 -
しっぽうわちがいにはなかく
七宝輪違に花角 -
からはなこちょう
唐花胡蝶
花菱
-
からはなびし
花菱 -
まるにからはなびし
丸に花菱 -
けんはなびし
剣花菱 -
なかわにけんはなびし
中輪に剣花菱 -
なかかげからはなびし
中陰唐花菱 -
よつからはなびし
四つ唐花菱
脚注
関連項目
唐花紋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 18:30 UTC 版)
唐花紋(からはなもん)は、唐風の花の文様の図案。正方形型の唐花の別称として『唐花角』、菱型の唐花の別称として『唐花菱』も含まれる。 詳細は「唐花紋」を参照 紋名一覧 唐花紋(唐花菱) 丸に唐花菱:五島家 唐花菱:公爵桂家、YAMAGIWA 三つ唐花菱 四つ唐花菱:高麗屋松本家 井桁唐花菱:今井家 幸い唐花菱 大内唐花菱:大内家 三木唐花菱:三木家 郡山唐花菱(柳沢唐花菱):伯爵柳沢家、柳沢家一族 四つ郡山唐花菱 丸に中抜き唐花菱(吉田唐花菱):吉田家 唐花紋(唐花角) 片喰に唐花(三条唐花):三條家、三条家庶流(風早家、鹿園家、高松家、花園家、東三條家、武者小路家)、梨木神社神紋 変わり片喰に唐花:三条家庶流(押小路家、河鰭家、園池家) 丸に唐花 唐花 剣唐花 丸に剣唐花 利休唐花 折敷に唐花 有馬唐花 唐花紋(唐花) 三つ唐花 五つ唐花 五つ剣唐花 六つ唐花 唐花胡蝶 横見唐花 三つ横見唐花 丸に唐花菱 唐花菱 片喰に唐花(三條唐花) 五つ唐花 折敷に唐花 四つ唐花菱 四つ郡山唐花菱 中陰唐花菱 唐花菱胡蝶 三つ寄せ唐花菱蝶
※この「唐花紋」の解説は、「家紋の一覧」の解説の一部です。
「唐花紋」を含む「家紋の一覧」の記事については、「家紋の一覧」の概要を参照ください。
- 唐花紋のページへのリンク