東京メトロ日比谷線
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運行形態
定期列車の大半が各駅停車であるが、平日・土休日ともに朝方に上り方面2本、夕方 - 夜間に下り方面5本の東武70000系70090型を使用した有料座席指定列車「THライナー」の運行がある。北千住駅 - 中目黒駅間の所要時分は43分(表定速度は28.3 km/h)。平日朝夕ラッシュ時間帯は約2分間隔、日中時間帯は5分間隔の高頻度で運行されている。大半の列車が全区間を通して運行するが、一部時間帯には南千住駅を始発・終着とする列車や、東武線からおよび北千住発の六本木行き、中目黒発における終電およびその直前には広尾行きの列車が設定されている。
直通運転
終着駅である北千住駅において、東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)を経由して日光線南栗橋駅まで相互直通運転を実施している。また「THライナー」のみ伊勢崎線東武動物公園駅 - 久喜駅間と直通運転を行う。
日中時間帯の運転間隔は、10分の間に線内列車と東武伊勢崎線直通列車が交互に運行されている。東武伊勢崎線直通列車は1時間あたり東武動物公園駅発着列車が4本、北春日部駅発着列車が2本運行されている[報道 32]。
2003年3月19日に設定された朝の南栗橋発の上り1本を除き、長らく東武動物公園駅までの直通運転であったが、2013年3月16日から南栗橋駅まで相互直通運転区間が延長された[報道 18][報道 19]。日中は上下線とも草加駅とせんげん台駅で急行(半蔵門線経由東急田園都市線直通)に接続し、南栗橋発着列車は東武動物公園駅で久喜駅発着の急行に接続する。
日中の北千住駅 - 東武動物公園駅間の普通列車は全列車が日比谷線直通である。朝夕には竹ノ塚駅、草加駅、北越谷駅、南栗橋駅を始発・終着駅とする列車も運転されている。乗り入れ区間の営業キロは44.3 km(うち日光線10.4 km)。2013年3月16日のダイヤ改正までは、日中時間帯の東武伊勢崎線直通列車は北越谷駅発着と東武動物公園駅発着が交互運転で走っていた。2003年3月19日の半蔵門線と東武伊勢崎線との相互直通運転開始前は、現在よりも2本多く東武伊勢崎線直通列車が設定されていたが、準急と接続する駅は統一されていなかった。
東京メトロの車両(13000系)の車両基地は、南千住駅に隣接する千住検車区と東武伊勢崎線内の竹ノ塚駅に隣接する千住検車区竹ノ塚分室にある(ただし、全般検査・重要部検査といった定期検査は、半蔵門線所属車両と同じく鷺沼工場で行う)。竹ノ塚の車両基地は、かつての東武鉄道西新井車庫を営団が譲り受けたものである。2020年6月6日改正ダイヤでは、東京メトロ車2本が東武の南栗橋車両管区春日部支所で、東武車2本が千住検車区でそれぞれ夜間留置となる「外泊運用」が組まれている。
運用番号の末尾は、東武車がT、自社車がSである。運用番号は東武車が 01T - 47Tの奇数、自社車が 02S - 74S の偶数と 61S・63S・65Sである。
なお、2013年3月15日までは、もう一方の終着駅である中目黒駅から東急東横線菊名駅までの相互直通運転を行っていたが、東急東横線と副都心線との相互直通運転を開始した翌16日からは、 東急東横線との直通列車は設定されていない[報道 1][報道 17][報道 18]「当面の間休止」の状態である。ドア数や車両の長さが副都心線及び東横線の標準的な車両とは異なる、東横線へのホームドア設置の整備の際にドアピッチが問題となったこと、東横線の輸送規模の容量を超過するなど、東横線に副都心線と日比谷線の乗り入れを共存させることは問題点が多い。なお、現在の新型車両はドア数や車両の長さが副都心線及び東横線の標準的な車両と同じであり、東横線に副都心線と日比谷線の乗り入れを共存しやすくなったが、2016年の車両公開時の取材に対して、東京メトロの関係者は「特に(直通運転の)予定があるわけではない」と述べている。
かつての東急東横線内乗り入れ区間の営業キロは16.6 km。早朝および夕方は10分から15分間隔で武蔵小杉駅または菊名駅発着、日中は30分間隔で菊名駅発着であり、途中駅の元住吉駅で特急の通過待ちを行っていた。直通列車は、東横特急運転開始前は日中15分間隔であったが、2001年3月28日の東横特急運転開始と同時に[報道 33]、日中は30分間隔となるなど、本数が削減され、同時に東急1000系電車による日比谷線内折り返し列車(中目黒行き)が設定されるようになった。この本数削減の代わりに、中目黒駅で東急東横線との接続が考慮された。2003年3月19日以降は中目黒駅に全列車が停車するようになり、さらに接続の改善が図られた[報道 34]。
3社相互直通はなかったが、東京メトロの車両が「菊名駅→北千住駅→中目黒駅→東武動物公園駅」のように、一日の間に東急東横線・東武伊勢崎線の両方に乗り入れる運用は存在した。
東急東横線との相互直通運転が終了した後も、日比谷線所属車両の定期検査は東急田園都市線鷺沼駅に隣接する東京メトロ鷺沼工場において行われるため、東急線(東横線・目黒線・大井町線・田園都市線)を経由する回送ルートが組まれている。
東急車の運用番号の末尾はKであり、運用番号は81K - 85Kで設定されていた。
臨時列車
ゴールデンウィークやクリスマスなどのシーズンには、菊名駅を超えて横浜高速鉄道みなとみらい線の元町・中華街駅まで直通する臨時列車「みなとみらい号[注釈 13]」を運転した。この臨時列車は、日比谷線内でも急行列車として運転し、途中の停車駅は上野駅・仲御徒町駅・秋葉原駅・人形町駅・茅場町駅・八丁堀駅・東銀座駅・銀座駅・日比谷駅・霞ケ関駅・六本木駅・恵比寿駅であったが、2007年4月21日のみなとみらい号からは日比谷線内各駅停車に変更されている。車両は東急1000系が使用された。
日比谷線における臨時急行列車は、2003年12月に「東京ミレナリオ号」として急行運転(停車駅はみなとみらい号と同じ)を行ったことがあったが、その際の車両には日比谷線03系車両が使用されていた。
注釈
- ^ 日比谷線とほぼ同時期に建設され、押上駅 - 新橋駅間で開業していた都営地下鉄浅草線は同年、新橋駅 - 大門駅間を開通させたのみで全線開通がオリンピックに間に合わず、開催期間中は工事が休止された。
- ^ 副都心線の終点のひとつである和光市駅は有楽町線との共同路線として使用しており、駅の管轄は東武鉄道が行っている。また、中目黒駅では2013年3月16日から日比谷線と東急東横線との相互直通運転を廃止したが、対面乗り換えできるホームの特性と駅舎や構内に変化がないことから引き続き東急電鉄の管轄となっている。
- ^ 付図「別図 日比谷線線路平面図および縦断面図(北千住・仲御徒町間)」では「北千住駅は北千住起点 −0 K090 M」・「南千住駅は南千住起点0 K420 M」と書かれている[17]。すなわち、北千住 - 南千住駅間の距離は2.098 km (2.1 km) である(重層化工事前)。「南千住→三ノ輪のトンネル坑口は955 M」、南千住駅中心からトンネル坑口までの地上区間は535 m、坑口から三ノ輪駅駅中心までの地下区間は253 mである。
- ^ 付図「図113 中目黒駅付近一般図(その1)」では「トンネル坑口18 K290 M00」・「中目黒駅中心は南千住起点18K600 M00」と書かれており、地上区間は310 mである[18]。
- ^ 一般的な工区全てを潜函工法(ケーソン工法)で構築する方法では、1964年東京オリンピックの開催までに間に合わない。
- ^ 現在(戦後)の都市計画第3号線(銀座線)とは異なる。
- ^ 別図74に詳しい経由地が記載されている[32]。
- ^ 当初は乗り入れ東武鉄道20000系のみ。
- ^ 乗り入れ車両を含む。
- ^ ただし、日比谷線の車両の分解・検査業務は、2004年から鷺沼車両基地が担当している。そのため、中目黒駅から東急東横線・目黒線・大井町線を経由し、田園都市線鷺沼駅まで列車を回送する運用は存続している。
- ^ 虎ノ門ヒルズ駅の駅ナンバリングをH-06(開業前は霞ケ関駅の駅ナンバリングにあたる)とし、霞ケ関駅 - 北千住駅間の日比谷線用駅ナンバリングを変更(各駅で数字を1つずつ加算)[報道 27]。
- ^ 沿線の広大な農地を転用できたため、大規模開発が可能であった。具体的には竹ノ塚団地、北三谷団地、武里団地、栗原団地など。
- ^ 第1回の運転時は「横浜みらい号」と称した
- ^ ただし、東横線と日比谷線の直通に際し製造された7000系は、車体幅2,800 mm規格で製造されたことから、東急全線での標準車両として運用できる仕様ではなく、大井町線・池上線等に入線できなかった。このため東横線以外の各線向けに、車体幅を2,744 mm(地方鉄道定規)とした7200系が別に製造されたが、後年7000系もこれらの路線に入線が可能となっており、田園都市線溝の口以南の開業記念列車に7000系が使用されていたことが写真および動画に映像として残っている。
- ^ 碑文谷工場で再生されたいわゆる「戦災復興電車」や伊豆急行100系電車など20 m車が試運転ながら走行した実績があった。
- ^ 1000系は製造当初は日比谷線乗り入れ専用としての位置付けであったが、後年は目蒲線(当時)との共通編成の登場や池上線への新製配置があり、最終的には専用形式ではなくなった。また、東横線に配置されていた編成の一部は日比谷線への乗り入れ終了後に池上線・東急多摩川線用に改造転用されている。
- ^ 東西線が中野まで開通して国鉄と接続された1966年から東西線の深川工場が稼動を開始した1968年まで国鉄で中野駅 - 北千住駅間を回送して千住工場で検査が行われたため。
- ^ 日比谷線の設計基準は、最小曲線半径は本線160 m、ホーム500 mとしている[74]。しかし、民地部用地の取得の困難により、特例として人形町駅 - 茅場町駅間、築地駅 - 東銀座駅間、日比谷駅 - 霞ケ関駅間、神谷町駅 - 六本木駅間の4か所で半径約127 m、ホームでは上野駅で約490 m、六本木駅と恵比寿駅で半径約300 mの曲線半径を採用している[74]。日比谷線は半径800 m以下の曲線半径では「W(拡大すべき寸法・mm)=20000/R(曲線半径・m)」としている[74]。20 m規格で建設された東西線以降の路線の曲線半径では「W(拡大すべき寸法・mm)=24000/R(曲線半径・m)」としており、曲線部の一部において建築限界に支障する[74]。
- ^ 当初は同年6月より営業運転を開始する予定と発表されたが、7月7日に延期となった[新聞 7]。
- ^ 当初は塩塚が編曲した約3秒の短いバージョン(verA・verB)を使用していたが、2020年2月7日に福嶋が編曲した約7秒の長いバージョンに変更された。
- ^ 当初は福嶋が編曲した約3秒の短いバージョン(verA・verB)を使用していたが、2020年2月7日に塩塚が編曲した約7秒の長いバージョンに変更された。
出典
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新聞記事
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- ^ “地下の足連日“迷惑” 車両火噴き猛煙 日比谷線広尾ー六本木 乗客は避難、大混雑”. 読売新聞 (読売新聞社): p. 11(夕刊). (1972年11月21日)
- ^ “乗り降りスムーズに 営団日比谷線 5扉車来月17日デビュー”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 4. (1990年8月31日)
- ^ “出入庫の電車が衝突し脱線 地下鉄日比谷線”. 読売新聞 (読売新聞社): p. 18(夕刊). (1992年6月16日)
- ^ “営団3000系 22日に引退 さよなら「マッコウクジラ」”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (1994年7月14日)
- ^ “東武鉄道がダイヤ改正 久喜から日比谷線に直通、座席指定「THライナー」運行 都心との往来を快適に”. 埼玉新聞. (2020年6月7日). オリジナルの2021年1月30日時点におけるアーカイブ。 2021年1月30日閲覧。
- ^ “東武鉄道、新型70000系公開 沿線風景をデザイン、6月から運転”. 埼玉新聞. (2017年4月13日). オリジナルの2017年4月13日時点におけるアーカイブ。 2017年4月27日閲覧。
- ^ “新型車への置換え完了 東武の日比谷線乗り入れ車両”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (1993年8月5日)
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