仙台バイパス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/31 20:10 UTC 版)
一般国道 | |
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仙台バイパス 国道4号バイパス 国道6号バイパス 国道47号バイパス | |
路線延長 | 26.6 km |
開通年 | 1964年 |
起点 | 宮城県岩沼市梶橋 |
終点 | 宮城県仙台市泉区七北田 |
■テンプレート(■ノート ■使い方) ■PJ道路 |
概要
仙台バイパスの起点と終点には複数の定義が使われており、元来、岩沼市 - 仙台市泉区間(定義1)を指したが、北は富谷市と仙台市との市町境から南は岩沼バイパスまで含めた柴田町 - 富谷市間(定義2)や、定義1の区間の北側で実施された(富谷バイパスを含む)富谷大和拡幅[1]により文書製作時点で4車線化が済んだ区間を定義1に加えた岩沼市 - 大衡村区間(定義3)を指す場合も見られる。
以下に国土交通省の文書で見られる定義を示す。
定義1[2] | 定義2[3] | 定義3[4] | ||
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黒川郡大衡村 | 古舘前交差点 | |||
富谷市 | 大沢峠 | |||
仙台市泉区 | 泉交差点 | |||
岩沼市 | 梶橋交差点 | |||
柴田郡柴田町 | 四日市場交差点 | |||
道路延長 | 26.6 km | 37.9 km | 40.6 km | |
地図 | Google マップ | Google マップ | Google マップ |
当記事では、定義1の岩沼市 - 仙台市泉区間について説明をする。
仙台市内の区間は「仙台市総合道路整備計画」における骨格幹線道路網「3環状12放射状線」のうち、内側から数えて3番目の環状道路である「市街地環状線」の一部を成す[5]。また、地域高規格道路の仙台都市圏自動車専用道路の候補路線に当道が指定されている[要出典]。
- 起点:岩沼市梶橋
- 終点:仙台市泉区七北田
仙台バイパスの南端は岩沼市内で国道4号岩沼バイパスと接続する。すぐ名取市内に入り、東日本旅客鉄道(JR東日本)東北本線と並走し概ね浜堤上を北東に進み飯野坂で旧道名取市街方向と分岐する[注釈 1]。雷神山古墳がある愛島丘陵東端を迂回すると進路をほぼ北に向けて進み、仙台市に入る。
名取川および仙台南部道路を名取大橋で跨ぐと6車線となり、北東に向きを変え、次に広瀬川を千代大橋で跨ぐ。遠見塚古墳と霞目駐屯地の間を通過して東部流通団地に入ると、卸町交差点と箱堤交差点の間の区間で方向を北に戻す。国道45号との間に形成された苦竹ICで4車線になり、国道45号とJR仙石線を跨ぐと再び6車線になる。新田東にて都市計画道路新田田子線をダイヤモンド型インターチェンジ形式で超え、JR東北新幹線・東北本線・宮城県道8号仙台松島線との立体交差部で再び4車線となり北西に向きを変え、七北田丘陵の北東端をなぞるように七北田川南岸を進む。泉大橋で七北田川を渡ると七北田川支流の要害川と並走するようになり、蛇行する同川が松島丘陵に形成したV字谷の両岸を行き来しながら進む。同川の谷底平野に入る辺りで宮城県道22号仙台泉線(将監トンネル)と接続し、終点となる。この先は仙台バイパスではないが、仙台バイパスと同じ規格の道路が続き、松島丘陵(黒川丘陵 / 富谷丘陵)の分水嶺を越えて吉田川支流がつくった谷底平野に入り、富谷バイパスへと繋がる。
通過する地域によっては「名取バイパス[6]」「中田バイパス[7]」「長町バイパス[8]」「泉バイパス[9]」などの通称もある。
歴史
かつて仙台市都心部を通り旧泉市(現仙台市泉区)へ至っていた国道4号は、幾度かの路線移管を経て2016年6月現在、北から県道仙台泉線、国道48号(286号との重複区間)、国道286号、県道仙台名取線と改められた。このため、仙台市都心部を抜ける国道4号線は事実上消滅し、仙台バイパスが国道4号線の本線(現道)扱いとなっている。
年表
- 1959年度(昭和34年度):事業に着手
- 1964年度(昭和39年度):岩沼市梶橋 - 仙台市籠ノ瀬間 (10.3 km) を4車線で供用開始
- 1966年度(昭和41年度):仙台市籠ノ瀬 - 仙台市苦竹IC間 (7.4 km) を4車線で供用開始
- 1970年度(昭和45年度):苦竹IC - 泉町七北田間 (8.9 km) を2車線で供用し、これにより岩沼バイパス岩沼市四日市場 - 泉町(現・仙台市泉区)間37.3 kmの全線暫定供用
- 苦竹ICは平面交差で暫定供用
- 1974年度(昭和49年度):苦竹ICの立体交差完成により、全線 (26.6 km) を4車線で供用開始
- 1982年度(昭和57年度):南有料取付 - 苦竹IC間 (8.0 km) を6車線で供用開始
- 1989年度(平成元年度):仙台拡幅として苦竹IC - 山崎交差点間 (2.2 km) の6車線化事業に着手
- 2006年(平成18年):仙台拡幅に山崎交差点 - 仙台市鶴ヶ谷交差点間 (1.8 km) の6車線化事業を追加
- 2007年(平成19年)3月20日:苦竹IC - 山崎交差点間を6車線で供用開始
- 2019年(平成31年)
- 2020年(令和2年)10月9日:山崎交差点 - 仙台市鶴ヶ谷交差点間の下り線を3車線で供用開始[12]
- 2021年(令和3年)3月30日:「仙台拡幅(篭ノ瀬〜鹿の又)」として篭ノ瀬 - 鹿の又間延長1.6 kmの立体化が事業化[13]
注釈
- ^ 当バイパス仙台市方向から旧道名取市街方向へは終日右折禁止となっている。
- ^ 車線内訳は、左折2車線、直進3車線、右折3車線で、日本一車線数が多い国道区間と評される[14]。
- ^ 当該区間は2015年時点における平日24時間交通量は82,486台である。これは東北地方整備局管内の直轄国道で1番に多い交通量であり、全国の一般道路においては平日12時間交通量(60,264台)にて8番目に多い交通量となっている。
出典
- ^ 富谷大和拡幅
- ^ 沿革概要(国土交通省 東北地方整備局 仙台河川国道事務所)
- ^ 新規事業採択時評価結果(平成18年度新規事業化箇所) (PDF) (国土交通省 道路局)
- ^ 仙台東国道維持出張所(国土交通省 東北地方整備局 仙台河川国道事務所 仙台東国道維持出張所)
- ^ 道路部事業概要(仙台市)
- ^ “名取バイパス店” (日本語). ヨークベニマル. 2022年5月21日閲覧。
- ^ “仙台中田バイパス店” (日本語). カラオケ合衆国. 2022年5月21日閲覧。
- ^ “長町バイパス店” (日本語). トヨタレンタリース. 2022年5月21日閲覧。
- ^ “泉バイパス店” (日本語). イエローハット. 2022年5月21日閲覧。
- ^ 【重点審議事業】一般国道4号 仙台拡幅(平成30年度東北地方整備局事業評価監視委員会(第2回) 2019年1月11日)
- ^ 箱堤交差点を立体化 国道4号/仙台拡幅の事業変更 評価監視委が承認 (東北整備局)(日刊建設新聞 2019年1月12日)
- ^ 国道4号 仙台拡幅(宮城野区燕沢~宮城野区鶴ヶ谷)10月9日(金)0時から6車線で通行可能になります(国土交通省 東北地方整備局 仙台河川国道事務所 2020年10月6日)
- ^ 令和3年度(2021年度)仙台河川国道事務所事業概要 (国土交通省 東北地方整備局 仙台河川国道事務所 2021年3月30日)
- ^ 佐藤健太郎 2014, p. 142.
- ^ “国道4号仙台バイパス(苦竹IC〜山崎交差点)6車線化” (プレスリリース), 国土交通省 東北地方整備局 仙台河川国道事務所, (2007年3月9日) 2016年3月21日閲覧。
- ^ 仙台圏幹線道路図 (PDF) (国土交通省)
- ^ 仙台都市圏の交流基盤形成に向けて 〜中間とりまとめ〜 (PDF) (社団法人 東北建設会 仙台都市圏交流基盤に関する懇談会 2008年3月)
- ^ “何度通ってもレーン間違えてしまう…日本最大級の巨大交差点、計20車線が斜めに交わる” (日本語). 読売新聞オンライン (2022年4月14日). 2022年5月21日閲覧。
- ^ “仙台北部道路”. 仙台河川国道事務所ホームページ. 国土交通省 東北地方整備局 仙台河川国道事務所. 2016年3月20日閲覧。
- ^ 仙台・箱堤交差点の立体化24年度完了 有数の渋滞スポット緩和へ - 河北新報、2021年4月28日
- ^ 日本一の巨大交差点に橋脚出現 国道4号「仙台バイパス」どう変化? 交通量は東北最大 - 乗りものニュース編集部、2022年6月15日
- 1 仙台バイパスとは
- 2 仙台バイパスの概要
- 3 路線状況
- 4 交差する道路など
- 5 脚注
- 6 外部リンク
固有名詞の分類
- 仙台バイパスのページへのリンク