オオバゲッキツ オオバゲッキツの概要

オオバゲッキツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/10 14:21 UTC 版)

オオバゲッキツクロンキスト体系
オオバゲッキツ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ムクロジ目 Sapindales
: ミカン科 Rutaceae
: ゲッキツ属 Murraya
: オオバゲッキツ M. koenigii
学名
Murraya koenigii
(L.) Sprengel
和名
ナンヨウザンショウ,
オオバゲッキツ
英名
Curry Tree
白く芳香のある花を付ける
熟果(黒)と未熟果(赤)

名称

南洋山椒という和名には山椒の名が附されているが、サンショウ属ではなく、ゲッキツ属に属する別種である。

種小名の「koenigii」は、植物学者ヨハン・ゲルハルト・ケーニヒ(Johann Gerhard König)にちなむ。

タミル語でカリヴェンプ(கறிவேம்பு)、シンハラ語でカラピンチャ(කරපිංචා)、カンナダ語でカリヴェブ(ಕರಿಬೇವು)、テルグ語でカリパク(కరివేపాకు)、パンジャーブ語でガンドラ、ヒンディー語でキトニムなど(करीपत्ता, मीथ णीम, मीथ नीम पत्ता)、マレーシア語でポコッカリ(Pokok Kari)、インドネシア語でサラムコジャ(Salam koja)という。

生態

常緑の低木または高木で、成長すると高さ4~6m、は直径40cmほどになる。は奇数羽状複葉で11~21枚の小葉はそれぞれ長さ2~4cm、幅1~2cm、ふちに細かい鋸歯がある。

は白く小さい。小粒で、熟すと黒いがなるが、がある。

利用

にはマイルドな柑橘系の芳香があり、傷つけたり刻んだりすると、ムスク系のフローラルな香がほとばしる。カレーの名で呼ばれるが、いわゆる「カレー粉」とはやや異なる香りを持つ。風味は穏やかなため、かなり多めに使用しても支障がない。インド(特に南インド)やスリランカで料理の香り付けとして用いられる他、タミル・ナードゥ州などの南インドからの移民が多いマレーシアでも、南インド系の料理に用いられる。葉は乾燥させると香りが弱まるため、普通は生のまま、小葉を他の香辛料や小粒の豆類と油で炒めて用いる他、サンバールラッサムの味付けに用いる香辛料粉末にも配合する。

花は香油に用いられる。

また、葉・樹皮は強壮作用をもつ。

材は緑色で硬く、農具などに用いられる[1][2]


  1. ^ 熱帯植物研究会編、『熱帯植物要覧』p237、1984年、養賢堂、東京
  2. ^ スチュアート・ファラモンド著、辻静雄料理研究所監修、『スパイスの科学大図鑑』p177、株式会社誠文堂新光社、東京


「オオバゲッキツ」の続きの解説一覧




オオバゲッキツと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「オオバゲッキツ」の関連用語

オオバゲッキツのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



オオバゲッキツのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのオオバゲッキツ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS