ウラジロナナカマド ウラジロナナカマドの概要

ウラジロナナカマド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/17 21:05 UTC 版)

ウラジロナナカマド
朝露を浴びたウラジロナナカマド
中央アルプス 空木岳・2008年7月撮影
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
亜科 : ナシ亜科 Maloideae
: ナナカマド属 Sorbus
: ウラジロナナカマド
S. matsumurana
学名
Sorbus matsumurana (Makino) Koehne (1901)[1]
和名
ウラジロナナカマド(裏白七竃)
下位分類群

品種

  • ナンキンナナカマドモドキ
    S. m. f. pseudogracilis[2]

特徴

落葉広葉樹低木[4]。樹高は1 - 3メートル (m) になる[4]。根元から多数の細い幹を出して株立ちし、半球形の樹形になって群生するのが特徴[4]は帯紫色で、若枝にも毛がない。葉状の托葉があり、花時にも残存する。は互生し、長さ10 - 20センチメートル (cm) の奇数羽状複葉で、葉軸はふつう無毛。小葉は9 - 13個つき、長楕円形で、長さ2 - 6 cm、幅1 - 2 cm、先端は丸みを帯びた鈍頭[4]または鋭頭、基部は、頂小葉は切形から鈍形、側小葉は円形になる。葉縁の上半分に鋸歯があるが下部は全縁になる[4]の両面は無毛で光沢がなく、裏面は粉白色になる。秋には紅葉し、橙色から赤色に染まるが、色の変異が多く、時に黄色くなる個体もある[4]

花期は6 - 8月。枝先に複散房花序を直立させ、白色のを多数つける。は広い杯状で萼裂片の長さ1 - 2ミリメートル (mm) 。花弁は長さ5 - 6 mm、幅4 - 5 mmになり、広倒卵形からほぼ円形で平開し、5枚。雄蕊は15 - 20個、花柱は5個あり子房は中部以下で合着する。果期は9 - 10月。果実ナシ状果で長さ8 - 13 mm、幅7 - 10 mmの広楕円形になり、赤く熟し、果序は直立する。果実に皮目はなく、ふつう頂部に萼裂片が内曲して残る。種子は長さ4 - 5 mm、幅2 mmの卵状楕円形になる。果実は熟しても苦く、種子にアルカロイドが含まれ有毒。

分布と生育環境

日本固有種で、北海道本州中部地方以北に分布し、亜高山帯から高山帯の低木林や林縁に生育する[4]。ナナカマドがブナミズナラなどの森林地帯に生えるのに対して、本種は森林限界を超えた高山に生えるため、日本アルプス大雪山の紅葉でよく見られる樹種でもある[4]




「ウラジロナナカマド」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ウラジロナナカマド」の関連用語

ウラジロナナカマドのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ウラジロナナカマドのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのウラジロナナカマド (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS