解析関数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/21 21:59 UTC 版)
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解析関数(かいせきかんすう、英: analytic function)とは、定義域の各点において解析的(収束冪級数で書ける)な関数のことである。場合により多少異なった意味でも用いられる。複素変数 z の複素数値関数 f(z) が1点 z = c で解析的 (analytic) であるとは、c の近傍で z − c の冪級数で表されることを云う。
一般の用法
数学において、解析関数(かいせきかんすう)とは、各点で収束冪級数で与えられる関数のことである。
複素関数については、もし一変数複素関数 f が複素領域の点 c を中心とする開近傍 D で正則であれば、同じ開近傍内で任意の階数の導関数が存在し、冪級数
解析関数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/11 13:00 UTC 版)
R あるいは C の開集合上定義された関数 f が解析的 (analytic) であるとは、局所的に収束冪級数によって与えられることをいう。つまり、すべての a ∈ U はある開近傍 V ⊆ U を持ち、a を中心に持つ冪級数ですべての x ∈ V に対して f(x) に収束するものが存在することをいう。 収束半径が正のすべての冪級数はその収束域の内部で解析的である。すべての正則関数は複素解析的である。解析関数の和や積は解析的であり、商も分母が非零である限り正則である。 関数が解析的であれば、無限回微分可能であるが、実の場合には逆は一般には正しくない。解析関数に対し、係数 an は a n = f ( n ) ( c ) n ! {\displaystyle a_{n}={\frac {f^{\left(n\right)}\left(c\right)}{n!}}} と計算できる。ここで f ( n ) ( c ) {\displaystyle f^{(n)}(c)} は f の c における n 階微分を表し、 f ( 0 ) ( c ) = f ( c ) {\displaystyle f^{(0)}(c)=f(c)} である。これはすべての解析関数は局所的にテイラー級数によって表されることを意味する。 解析関数の大域的な形はその局所的な振る舞いによって次の意味で完全に決定される: f と g が同じ連結開集合 U 上定義された2つの解析関数で、ある元 c ∈ U が存在してすべての n ≥ 0 に対して f(n)(c) = g(n)(c) が成り立つとき、すべての x ∈ U に対して f(x) = g(x) である。 収束半径 r の冪級数が与えられると、級数の解析接続を考えることができる。つまり { x : |x − c| < r } よりも大きい集合上定義され、この集合上与えられた冪級数と一致する、解析関数 f を考えることができる。数 r は次の意味で最大である: 級数の解析接続が x において定義できることは決してないような、|x − c| = r なる複素数 x が、必ず存在する。 解析関数の逆関数の冪級数展開はラグランジュの反転定理(英語版)を用いて決定することができる。
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