琥珀酸とは? わかりやすく解説

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こはく‐さん【××珀酸】

読み方:こはくさん

カルボン酸一種で、無色結晶最初琥珀乾留して得たのでこの名がある植物界広く存在し動物生体内ではトリカルボン酸回路一員として存在合成もされ、清酒味噌醤油などの調味料にする。化学式HOOC(CH22COOH


コハク酸

(琥珀酸 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/21 10:08 UTC 版)

コハク酸
識別情報
CAS登録番号 110-15-6
E番号 E363 (酸化防止剤およびpH調整剤)
特性
化学式 C4H6O4
モル質量 118.09 g/mol
密度 1.56 g/cm3
融点

185–187℃[1]

沸点

235℃[1]

への溶解度 58g/L(20℃)[1]
酸解離定数 pKa pKa1 = 4.2
pKa2 = 5.6
危険性
引火点 206℃[1]
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

コハク酸琥珀酸、コハクさん、succinic acid)は、構造式 HOOC-(CH2)2-COOH で表されるカルボン酸の一種。はじめコハク乾留により見つかったためにこの名がついた。英名のsuccinic acidはラテン語のsuccinum(コハク)に由来する。

沿革

琥珀を破砕し、砂浴で蒸留することで得られた。外用薬としてリウマチに、内服薬として淋病に用いられていた。

現在は食品産業で用いられる。全生産量は16,000-30,000tと推定されており、年10%ずつ増加している[2]

生化学・化学

クエン酸回路を構成する化合物のひとつで、コハク酸デヒドロゲナーゼによって酸化されフマル酸となる。このときに使われる補酵素FAD

コハク酸 + FAD → フマル酸 + FADH2

コハク酸のジエチルエステルはシュトッベ縮合の基質となる。

用途

類に含まれるうま味物質である。うま味を感じさせる作用は、コハク酸ナトリウムの方が高い。医薬品の賦形剤としてpH調整に[3]調味料として食品に用いられる他、メッキなどの工業用にも用いられる。また炭酸ガスを発泡する入浴剤の成分でもある[4]

アルコール発酵の副産物でもあり、ワインやビールに塩味・苦味・酸味を与える[5]

製造法

一般的に石油から作られるが、2022年現在は生物由来のバイオコハク酸の研究開発が進んでいる[6]

水素添加法

無水マレイン酸に水素添加して製造する。最も一般的なやり方[7]

接触付加法

アセチレン一酸化炭素、水を高温(80〜250℃)、高圧(30〜500atm)で反応させる。対アセチレン収率は80%程度[7]




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