放牧場とは? わかりやすく解説

牧場

(放牧場 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/11 06:02 UTC 版)

牧場で草を食むヒツジ

牧場(ぼくじょう、まきば、英語: ranch)とは、ウシウマなどの家畜を飼養する施設[1][2][3]

一般的には、家畜がある程度自由に動き回れるよう、ある程度の広さのある柵で囲った放牧場がある施設を言い、放牧場が無い施設は畜産と呼ばれて区別される[4]。特に、ブタだけを飼育する場合は養豚場、ニワトリだけを飼育する場合は養鶏場と呼ばれることが多い[5][6]

概要

観光牧場(宮崎県の高千穂牧場)

牧場の主な目的は牧畜(放牧による畜産)であるが、観光地において観光客を呼ぶことを目的とする観光牧場も多い[7][8]。また、両方を目的とする場合もある[9][10]。放牧場を確保できる面積があること、牧草が生育できること、糞尿、悪臭などの公害問題が起きないことが条件であるため、日本では、高原に立地することが普通である[11][12]

耳にタグ(耳票番号)をつけられたウシ。現在、日本国内では10桁の個体識別番号が書かれた黄色いタグを牛に装着することが畜主に義務づけられており、一頭の牛を生涯唯一の番号で識別・管理し牛の異動履歴を把握する。古くは焼印を押した。

飼育される動物

牧畜が目的である場合、通常は一種類である。観光牧場の場合は観光客を楽しませるため、多種類の動物を飼育している。飼育される主な動物は以下の通り。

  • ウシ[13]
  • ウマ[14]
  • ブタ[15]
  • ニワトリ
    • ニワトリは体が小さく広い放牧場を必要としないため、ニワトリのみを飼育する施設は「養鶏場」と呼ばれることが一般的だが、ブランドイメージの確保・維持のため、敢えて「牧場」を名乗ることがある[16]
    • ニワトリのみの施設で、客にを拾わせるのを売りにしている「たまご拾い牧場」も日本各地に存在する[17]
  • ヒツジ
    • 日本では羊肉がさほど好まれないため、羊毛を目的として飼育されることが多い[18]。また、観光牧場では「毛刈りショー」や「牧羊犬ショー」が行われることも多い[19][20]
  • ダチョウ
    • ウシ・ブタ・ニワトリと同格になれる食材として近年注目されている[21]
  • ワニ
    • ワニは肉もさることながらワニ皮が非常に高価で取引されるため管理飼育が行われている[22]
  • ヤギ[23]
  • ウサギ[24]
  • トナカイ[25]
  • シカ[26]
  • ラクダ
    • 採算性の問題から、日本では牧畜を目的とすることは少なく、観光牧場で飼われることがほとんどである[27]

脚注

  1. ^ 朝日新聞』2015年3月3日 朝刊 岐阜全県・地域総合22頁「僕たちの名前をつけてね! アルパカ、2年ぶり登場 美濃加茂の牧場 /岐阜県」(朝日新聞名古屋本社
  2. ^ 毎日新聞』2021年6月11日 地方版/栃木 18頁「那須高原牧場フェスタ:26、27日、那須で牧場フェスタ 高原の魅力を発信 乳製品販売、食べ比べ /栃木」(毎日新聞東京本社
  3. ^ 読売新聞』2026年1月27日 岩手 東京朝刊 岩手2 24頁「山形村短角牛 楽しんで 31日までフェア 久慈市内の20店舗で=岩手」(読売新聞東京本社
  4. ^ 『読売新聞』1992年2月18日 全国版 大阪夕刊 夕2社14頁「コイの泳ぐ庄下川に 公害都市の象徴、5年かけ浄化作戦/兵庫・尼崎市」(読売新聞大阪本社
  5. ^ 『読売新聞』2025年8月23日 宮城 東京朝刊 宮城23頁「酷暑 野菜生育やや不良 県まとめ 高温小雨、家畜死も増=宮城」(読売新聞東京本社)
  6. ^ 『読売新聞』2026年2月7日 三重 中部朝刊 北勢23頁「津の鳥インフル 移動制限を解除 養鶏場半径3キロ圏内=三重」(読売新聞中部支社
  7. ^ 『読売新聞』2006年6月6日 群馬 東京朝刊 群馬西35頁「ダチョウ園を手作り 元短大助教授、ヒナから15羽飼育 来月にも開園=群馬」(読売新聞東京本社)
  8. ^ 『読売新聞』2025年10月27日 島根 大阪朝刊 島根25頁「ヤギ、羊の魅力 活用探る 地域活性化など 出雲でサミット=島根」(読売新聞大阪本社)
  9. ^ 『読売新聞』2010年12月8日 静岡 東京朝刊 静岡2 30頁「「食べる牛乳」人気 苦手な人もOK あっさり風味=静岡」(読売新聞東京本社)
  10. ^ 『朝日新聞』2015年5月3日 朝刊 宮崎全県・1地方25頁「海が、山が、街が呼んでいる 大型連休、各地で催し /宮崎県」(朝日新聞西部本社
  11. ^ 『読売新聞』1999年7月15日 岡山 大阪朝刊 岡山27頁「蒜山山菜茶屋で集い 18日、ジンギスカン料理食べ放題など=岡山」(読売新聞大阪本社)
  12. ^ 『毎日新聞』2021年4月16日 地方版/京都 20頁「碇高原牧場:引っ越しのお手伝い 園児7人、畜舎のヤギなど放牧 京丹後・碇高原牧場 /京都」(毎日新聞大阪本社
  13. ^ 『毎日新聞』2025年11月21日 地方版/京都 19頁「収牧:モ〜寒すぎ 碇高原牧場で収牧 /京都」(毎日新聞大阪本社)
  14. ^ 『朝日新聞』2024年11月17日 朝刊 北海道総合22頁「三拍子そろうソフト販売 有機・放牧と牧草・A2ミルク 帯広競馬場内 /北海道」(朝日新聞北海道支社
  15. ^ 『朝日新聞』2022年12月9日 朝刊 長野全県・1地方21頁「安曇野産づくし、フルコース考案 市がレシピ化し発信、消費拡大めざす /長野県」(朝日新聞東京本社
  16. ^ 『毎日新聞』2009年1月20日 地方版/鳥取 21頁「卵かけご飯:構想5年の本格派 八頭の自然牧場、大寒のきょうから販売 /鳥取」(毎日新聞大阪本社)
  17. ^ 『読売新聞』2002年4月6日 岩手 東京朝刊 岩手26頁「牧場春色 藤沢でサンシュユ満開=岩手」(読売新聞東京本社)
  18. ^ 『毎日新聞』2020年5月17日 地方版/宮城 18頁「ヒツジ:ヒツジ、ひっそり「衣替え」 川崎・みちのく自然共生園 /宮城」(毎日新聞東京本社)
  19. ^ 『朝日新聞』2018年1月3日 朝刊 群馬全県・1地方33頁「はかま身につけ、牧羊犬お出迎え 伊香保グリーン牧場 /群馬県」(朝日新聞東京本社)
  20. ^ 『朝日新聞』2025年4月20日 朝刊 埼玉全県・1地方17頁「暑い! ヒツジさんも衣替え 東武動物園、恒例毛刈りイベント /埼玉県」(朝日新聞東京本社)
  21. ^ 『読売新聞』2025年7月29日 北海道 東京朝刊 道社A 25頁「子ども視点でニセコマップ ユニセフ承認の町 防災・魅力編を作成=北海道」(読売新聞北海道支社
  22. ^ 『朝日新聞』2009年8月29日 朝刊 アジア9頁「(食材)ワニ インドネシア・カリマンタン 鶏エサに焼き鳥の味」(朝日新聞東京本社)
  23. ^ 『毎日新聞』1995年4月30日 地方版/群馬「みどりの村開き--高山村 /群馬」(毎日新聞東京本社)
  24. ^ 『毎日新聞』1999年5月9日 地方版/秋田「子グマも愛きょう--阿仁町の牧場 /秋田」(毎日新聞東京本社)
  25. ^ 『朝日新聞』2007年12月25日 朝刊 北海道総合22頁「トナカイ、孤軍奮冬 ステーキなど需要低迷、頭抱える 幌延・「観光牧場」/北海道」(朝日新聞北海道支社)
  26. ^ 『朝日新聞』2014年4月1日 朝刊 長野東北信・1地方27頁「ヤギの赤ちゃん会いに来てね 佐久の牧場 /長野県」(朝日新聞東京本社)
  27. ^ 『読売新聞』2012年12月17日 神奈川 東京朝刊 神奈2 16頁「ラクダの「ツガル」 世界最高齢更新へ=神奈川」(読売新聞東京本社)

関連項目


放牧場

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大笹牧場」の記事における「放牧場」の解説

4月から11月までの夏季に約300頭の乳牛放牧される。放牧されるのはブラウンスイス種(英語版)とホルスタインである。

※この「放牧場」の解説は、「大笹牧場」の解説の一部です。
「放牧場」を含む「大笹牧場」の記事については、「大笹牧場」の概要を参照ください。

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  • 雌の若馬が放牧場を走っていた。
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