人工干潟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 16:36 UTC 版)
干潟の価値が再認識されるにつれ、干潟を再生する試みも行われている。人工干潟の造成もそのひとつである。親水公園の施設として造られたり、アサリなどの漁業資源を回復する目的で設けられている。自然回復力のある海域に造られたものでは資源回復が確認されているものもある。一方で、実際には干潟の自然は非常に微妙な均衡の上になりたっているのであって、それをすべて回復するのはコスト的に見て合理的とは言いがたい状況にある。造成・維持費用の捻出は、国や地方自治体の財政が逼迫しており、確保が厳しい側面がある。また、人工干潟は粒径が荒くシルト分の少ない砂を材料とすることが多い。砂質干潟の場合、安定勾配の推定公式が提案されており、それらを利用した緩やかな勾配を実現するよう工事を行う。現在建設されている人工干潟はほとんどが細砂を利用した砂質前浜干潟および河口干潟であり、泥質干潟の造成事例は少ない。泥質前浜干潟は沖波が小さく、波の静かな内湾で、河川などからの土砂供給が豊富な場所に形成される。航路港湾の浚渫土砂を利用した環境創造も見られる。
※この「人工干潟」の解説は、「干潟」の解説の一部です。
「人工干潟」を含む「干潟」の記事については、「干潟」の概要を参照ください。
「人工干潟」の例文・使い方・用例・文例
人工干潟と同じ種類の言葉
- 人工干潟のページへのリンク