人工培養
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/07/29 18:56 UTC 版)
じゅうぶんに成熟した子実体(有性世代)から胞子を無菌的に取り出し、卵黄(110g)・カイコの粉末(真空凍結乾燥したもの:30g)・チアミン・硫酸マグネシウム(7水塩:0.5g)・リン酸二水素カリウム(1.0g)を混合して蒸留水で1リットルとした液体培地に接種することにより、人工培養菌株が得られる。ただし、この培地上での子実体形成は成功しなかったという。 子実体そのものの断片を接種源として培養することもできる。ジャガイモ=ブドウ糖寒天培地・ジャガイモ=ショ糖寒天培地・麦芽エキス培地などのほか、合成培地の一種であるツァペク培地上でも生育するが、子実体を形成させるのは難しい。炭素源としては二糖類のマルトース・トレハロース・ショ糖を好む。窒素源としては、アンモニア態の化合物も資化するものの、硝酸態の化合物をより好むとされている。菌糸の生育至適温度は25℃であり、光照射下よりも暗黒下のほうが菌糸の密度は高くなる。培地の水素イオン濃度についてはpH6-7程度(微酸性ないし中性)で最も発育がよいという。
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