フライト・テスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 05:36 UTC 版)
「イージス弾道ミサイル防衛システム」の記事における「フライト・テスト」の解説
2002年からSM-3を用いて23回の大気圏外での迎撃実験が行われ18回で迎撃に成功した。うち5回は日本の海上自衛隊によるもので4回の実験が成功を収めた。SM-2ブロック4を用いた大気圏内迎撃実験は、3回行われ全てで成功した。これらの実験とは別に、軌道を外れた人工衛星USA-193が2008年2月20日にSM-3ブロック1Aを用いて撃墜された。 国防省の運用試験評価局は、SM-3ブロック1Aを用いたミッドコース段階での準中距離弾道ミサイルを迎撃する能力を継続的に示していることを確認したとしている。 初めての試験であるFM-2は2002年1月25日に行われ、SM-3を用いてUnitary TTV short-range targetを大気圏外で迎撃することに成功した。 2003年6月18日に行われたFM-5では、初めて目標の迎撃に失敗した。 2005年11月17日に行われたFTM 04-2 (FM-8)では、初めて分離型の準中距離ターゲットが目標として用いられ、撃墜に成功した。 2007年12月17日に行われたJFTM-1では、海上自衛隊の「こんごう」がカウアイ島の太平洋ミサイル試射場から発射された分離型の準中距離ターゲットの撃墜に成功した。 2008年11月19日のJFTM-2では、海上自衛隊の「ちょうかい」が分離型の準中距離ターゲットの撃墜に失敗した。 2009年10月17日に行われたJFTM-3では、海上自衛隊の「みょうこう」が分離型の準中距離ターゲットの撃墜に成功した。レイク・エリーとポール・ハミルトンが目標追跡に協力した。 2010年10月28日に行われたJFTM-4では、海上自衛隊の「きりしま」が分離型の準中距離ターゲットの撃墜に成功した。レイク・エリーとラッセルが目標追跡に協力した。 2011年4月14日に行われたFTM-15では、ブロック1Aを用いて中距離弾道ミサイルの迎撃に成功した。「Launch on Remote」が初めて試みられた例でありクェゼリン環礁から発射された射程3000-5500kmのトライデント改造標的を1000km以上離れたウェーク島のAN/TPY-2が探知し、情報をオカーンに伝達してSM-3を発射した。 ブロック1Bを使用する初のテストとなったFTM-16は2011年9月1日におこなわれ、「レイク・エリー」は短距離弾道ミサイルの撃墜に失敗した。 2017年2月3日に行われたSFTM-01では、ブロック2Aを使用する初のテストとなり、「ジョン・ポール・ジョーンズ」が準中距離弾道ミサイル標的の撃墜に成功した。 2017年6月21日に行われたブロック2Aを使用するSFTM-02では、「ジョン・ポール・ジョーンズ」が中距離弾道ミサイル標的の撃墜に失敗した。 2018年9月12日に行われたJFTM-5では、海上自衛隊の「あたご」がSM-3ブロック1Bにより分離型の準中距離ターゲットの大気圏外での迎撃に成功した。 2020年11月16日に行われたFTM-44では、「ジョン・フィン」がSM-3ブロック2Aにより大陸間弾道ミサイル標的の撃墜に成功した。SM-3シリーズにとって初のICBMを標的とした試験である。
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