enterotoxinとは? わかりやすく解説

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エンテロトキシン [Enterotoxin(s)]


腸管毒素 [Enterotoxin(s)]

 腸管毒またはエンテロトキシンともいい、病原細菌菌体外へだす細菌毒素で、嘔吐下痢などの腸炎をおこす毒素をいう。最初ブドウ球菌食中毒原因となる毒素が腸管毒素といわれていたが、その後コレラ菌病原性大腸菌にも下痢原性の外毒素がみいだされ以来、他の細菌毒素区別されるようになったそのほかに腸管毒素を産生する病原菌として黄色ブドウ球菌ボツリヌス菌ウェルシュ菌など毒素型食中毒原因菌知られている。また、魚類(ひれ)赤病菌(食中毒細菌1種)とビブリオ病菌も腸管毒素を産生する
食中毒原因菌によって腸管毒素の産生性質作用などが異なるので、食中毒症状がでるまでの時間その他が違っている。一般に腸管毒素には100加熱容易に作用がなくなる(失活)易熱性毒素が多いが、黄色ブドウ球菌のように10030分の加熱でも失活しない耐熱性の腸管毒素もある。

エンテロトキシン

(enterotoxin から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/13 07:05 UTC 版)

エンテロトキシン(enterotoxin)とは細菌が産生するタンパク質毒素のうち、腸管に作用して生体に異常反応を引き起こす毒素の総称。ブドウ球菌などが産生する耐熱性のStaphylococcal enterotoxin (SE)、サルモネラ菌ウェルシュ菌セレウス菌などが産生する易熱性のものがある。

1930年代にブドウ球菌食中毒の原因解明を行った研究者が、細菌ではなく細菌が生産する毒性物質が原因であることを突き止め、この毒性物質をエンテロトキシンと命名した。

耐熱性のエンテロトキシンは調理の加熱では不活化されず、また消化酵素でも分解されないために食中毒が発生する[1]

易熱性であるウェルシュ菌のエンテロトキシンは、60℃10分間の加熱で不活化することができる[2]

参考文献

  • 獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版 1991年 ISBN 4-88500-610-4

出典・脚注

  1. ^ ブドウ球菌食中毒 感染症の話 2001年第13週(3月26日~4月1日)掲載 国立感染症研究所 感染症情報センター
  2. ^ ウエルシュ菌食中毒 内閣府食品安全委員会

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