曇り点
【英】: cloud point
試料を規定の方法でかき混ぜないで冷却したとき、パラフィンその他の固体が析出、分離し始める温度をいう。試験方法は、日本工業規格(JIS)の K2269(原油および石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法)に規定がある。試料を予期曇り点より少なくとも 14 ℃高い温度に保ち、水分があるようなら乾燥濾紙{かんそうろし}でこすなどの適当な方法で除き、完全に透明にする。この試料を試験管に入れ、規定に従って冷却し、試料の温度が 1 ℃下がるごとに試験管内部を観察する。試料の底部に、最初に明らかな試料の曇りを認めた温度を曇り点とする。なお、曇り点の測定に用いる試験器は、流動点測定用のものと共通である。 |

くもり点
曇点
(cloud point から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/09/18 14:38 UTC 版)
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2016年9月) |
曇点(どんてん、英語:cloud point)は、透明または半透明な液体で温度変化によって相分離が起き、その結果不透明になる温度のこと。具体的には次のいずれかを指す。
- 石油や油脂を冷却した際に一部成分が析出し始める温度。
- 非イオン系界面活性剤の水溶液を加温した際に溶質が水と分離し始める温度。
石油等の曇点
高融点の成分(パラフィン)を含む原油や重油、軽油などは、冷却すると高融点成分が凝固・析出するため不透明となる。これが始まる温度を曇点という。この状態では粘性が上昇し、配管やインジェクタを詰まらせるなど障害を起こす。
界面活性剤の曇点
親水性部分にポリオキシエチレンなどのポリエーテル鎖を持つ非イオン系界面活性剤の水溶液は、低温では透明または半透明であっても、加温するとある温度を境に溶解度が急に低下し、ミセルも形成できなくなり水と分離(相分離)して不透明となる。この温度を曇点という。これは、高温になるとポリエーテル鎖と水との水素結合が切れ水溶解度が急激に下がるためと考えられる。曇点はポリエーテル鎖が長いほど低い傾向がある。また塩濃度などの影響を受け、一般に塩濃度が高くなると曇点が低くなる。
一般には下限臨界溶解(溶液,共溶)温度(Lower critical solution temperature: LCST)とも呼ばれる。
関連項目
- cloud pointのページへのリンク