T86
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 01:57 UTC 版)
クーパー・T81は1966年に登場したときにはかなりの成功を収めたが、1967年中頃には他チームの新車に追いつかれていた。新型のT86はクーパーのエースドライバー、ヨッヘン・リントのために製作され、イギリスグランプリにデビューした。細く、低く軽い車にはエレクトロン合金が使用され、ギアレバーの周囲はこぶを付けて膨らませたことでギアチェンジが容易になったが、これは1970年代に入るとシングルシーターのレーシングカーではよく見られるようになった。新しいシャシーはT81より約112ポンド軽くなっていたが、車重はマセラティ製V12エンジンのためにまだ重かった。このエンジンは10年前に2.5リッターでフォーミュラ1に登場した物であった。車は高速でフロント部分が浮き上がる傾向が判明したが、イタリアグランプリに先立ってノーズ部分に小さなスポイラーを装着することで修正された。アメリカグランプリではジャッキー・イクスがドライブし、翌1968年には1966年イタリアグランプリで優勝経験を持つルドヴィコ・スカルフィオッティが開幕から3戦で使用したが、これがT86にとってワークスチームによる最後のレースとなった。 T86は1968年の残りには使用されなかったが、1969年にはコリン・クラッブが購入した。クラッブはビック・エルフォードを起用し、インターナショナル・トロフィーに出場させた。ノンタイトル戦のマドリードグランプリにはニール・コーナーが起用されたが、モナコグランプリにはエルフォードが復帰した。このグランプリでエルフォードは予選を再開で通過、決勝はトップから6周遅れの7位に終わった。クーパーにとってこれが最後のF1レースとなった。クラッブはマクラーレン・M7Bを購入し、エルフォードは次戦オランダからはこちらを使用した。
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