PS-90A2
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/19 08:59 UTC 版)
「ソロヴィヨーフ PS-90」の記事における「PS-90A2」の解説
PS-90A2は、プラット・アンド・ホイットニーとの協力で開発されたPS-90Aの改良型。フランス、ドイツ、スウェーデン、アメリカなどの西側諸国の部品を使用して大幅に改良を施した事によって大幅に性能が向上して、燃費が西側諸国のエンジンに遜色ない物になっており、騒音レベルも最新の規制に適合している。オーバーホール間隔を低温部品で20,000サイクル、高温部品で10,000サイクルにとしたことで、現在生産される機種と比較してPS-90A2の価格は20%以上高くなるものの、ライフサイクル費用は37%削減され同時に信頼性は50から100%向上、軽量化とFADECの使用によりPS-90Aより燃料消費量が改善し、整備費用の約40%低減に成功した。これにより、PS-90A2はPS-90Aの半分の労力で運行できる。耐火性向上のため旧型の燃料システムは新型の空気で運用するシステムに更新した。PS-90A2は騒音や排出ガスの環境面においてICAOや他の国際的な基準に適合する。また、PS-90A2はロシア製のエンジンで初めてETOPSの条件下で180分間の片肺飛行を可能にするETOPS-180の認定を受けており、AP-33航空規格にもFARパート33とJAR33で適合する。PS-90A2とPS-90Aは寸法は同じであるため互換性があり交換が容易である。そのため新造の航空機のみならず従来のPS-90A搭載機の換装も見込んでいる。しかし、アメリカの企業であるプラット・アンド・ホイットニーがエンジンの開発に携わっている事によりイランへの経済制裁の脅威にさらされたため、そのような航空機にはPS-90Aを代わりに搭載することが検討される。推力はPS-90Aと同等の16,000 kgであるが、18,000kgとする可能性もあった。
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