PCMレコーダー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 17:27 UTC 版)
PCMレコーダーもICレコーダーと同様の録音機器だが、こちらは音楽の生演奏や自然音などの高音質を要求される録音(データ化)に用いられる。メモリーカードまたはフラッシュメモリーに音声データを記録する点はICレコーダーと同じだが、音質を重視する設計になっているためICレコーダーに比べて本体がやや大きい点、音声信号を非可逆圧縮しないリニアPCM:WAVフォーマット(単にPCMフォーマットとも呼ばれる)で記録できる点が異なる。ただし、現在の多くのPCMレコーダーはADPCM・MP3など多数の非可逆圧縮形式に対応しているため、ICレコーダーのような使い方(音質を多少犠牲にしてでも長時間録音を行う)が可能である。 なお録音の際に非可逆圧縮を行わないことから、データ容量が大きくなるかわりに、圧縮時に記録されず除外されてしまう「こぼれ信号」が発生しない。このため、PCMレコーダーは、より録音品質に拘る・あるいは録音のチャンスが限られデータの忠実性を求められる録音の場合などに主に利用される。またこれらの機器は、本体にマイクロフォンが取り付けてある機種も多いが、外部にもマイクロフォンを接続でき、ステレオや多チャンネル録音(→マルチトラックレコーダー)にも対応して、より再現性の高いデータが収拾できるよう工夫されている。 2020年現在、新品として販売されている現行機種のPCMレコーダーのほとんどが最低でも96kHz/24bit以上のサンプリング周波数/量子化ビット数を持ったハイレゾ録再に対応している。
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