ががぶた (金銀蓮花)



●わが国の本州から四国・九州、それに朝鮮半島や中国、東南アジア、アフリカに分布しています。池や沼に生え、水底の泥の中にひげ状の根があります。ここから茎を伸ばし、水面に葉を浮かべます。7月から9月ごろ、葉柄の基部から花茎をたくさん伸ばして、白い花を咲かせます。花冠は深く5裂し、裂片の縁は糸状に細かく裂けます。
●ミツガシワ科アサザ属の多年草で、学名は Nymphoides indica。英名は Water snowflake。
ガガブタ
(Nymphoides indica から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/14 06:35 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ガガブタ | |||||||||||||||||||||
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ガガブタ
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保全状況評価 | |||||||||||||||||||||
準絶滅危惧(環境省レッドリスト)![]() |
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Nymphoides indica | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ガガブタ(鏡蓋) | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
water snowflake |
ガガブタ(鏡蓋、Nymphoides indica)はミツガシワ科アサザ属の多年草。湖沼やため池などにみられる水草である。
分布
アジア、アメリカ、アフリカ、オーストラリアの温帯域に広く生育する[1]。日本の本州以西や台湾全土にも分布している。
あまり深くない止水域に出現する。ただし池沼の改修工事や水質汚濁などに伴い、日本では個体群が減少傾向にある[2]。
形態、生態
浮葉性、または抽水性の植物で、地下茎をのばして生長する。スイレンに似た円心形もしくは卵心形の浮葉をつけ、長さ8-20cm[1]。抽水葉をつけることもある。ただしスイレンと決定的に違うのは、水底の茎から伸びるのが葉柄でなく茎であることである。浮葉の少し下に芽や根が出る部位があり、ここから先だけが真の葉柄である。この部分から根や花芽、やがては葉も出てくることで、この部分だけで独立した植物体となることが出来る。夏から秋にかけて、葉柄の基部にバナナのような形をした殖芽をつくる[2]。
花期は7-9月[3]で、多数の白い花を咲かせる。花は上記の葉の少し下の部位から出る。水面から出た花には5弁があり、その白い花弁の周辺は細かく裂けていて、一面に毛が生えたような見かけになっている。自家不和合性をもち、結実するためには他家受粉が必要となる[4]。
染色体数は2n=18[1]。
近縁種
- ヒメシロアサザ Nymphoides coreana (Lev.)
- ガガブタに似ているが一回り小さく、また花弁に毛がない。
- ハナガガブタ Nymphoides aquatica (J.F. Gmel.) Kuntze
- タイワンガガブタ Nymphoides hydrophylla (Lour.) Kuntze
- 台湾などに生息。ハナガガブタと同様にバナナプラントと呼ばれることもある。
利用
ガガブタの近縁種であるタイワンガガブタの葉柄は、中華料理で用いられる水蓮菜(野蓮)として食用にされる。また、アクアリウムで用いられることがある。
脚注
参考文献
- Nymphoides indicaのページへのリンク