M型星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 05:41 UTC 版)
「赤色矮星」、「赤色巨星」、および「赤色超巨星」も参照 M型星は最も多数存在する恒星であり、太陽系の近傍にある恒星のうちおよそ76%がM型の恒星である。しかし、M型主系列星(赤色矮星)は光度が低く、例外的な状況を除けば肉眼で観測できるほど明るいものは無い。知られている中で最も明るい赤色矮星は、等級が6.6のM0V型のけんびきょう座AX星であり、これより明るいものが発見されることは非常に考えづらい。 大部分のM型星は赤色矮星であるが、ケフェウス座VV星やアンタレス、ベテルギウスなどの銀河系内で最大級の超巨星の大部分もスペクトル型はM型である。さらに、褐色矮星の中で大きく高温なものも晩期M型であり、通常はM6.5からM9.5の範囲にある。 M型星のスペクトルは、酸化物分子によるスペクトル線(可視光線では特にTiO)とすべての中性金属が見られるが、水素の吸収線は通常は見られない。TiOの吸収帯はM型星で強くなり、おおむねM5型の可視光のスペクトルで主要となる。酸化バナジウム (VO) の吸収帯は晩期M型で見られるようになる。 スペクトル標準 M0IIIa – アンドロメダ座β星 M2III – ペガスス座χ星(英語版) M1-M2Ia-Iab – ベテルギウス M2Ia – ガーネット・スター
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