LDAPとX.500の違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 07:07 UTC 版)
「Lightweight Directory Access Protocol」の記事における「LDAPとX.500の違い」の解説
LDAPはX.500のDAPを軽量化したものである。 しかし、X.500ではDAP以外にDSP,DOP,DISPといったプロトコルが規定されている。 つまりLDAPにはこの3つのプロトコルが存在しないことになる。 DUA(Directory User Agent):ディレクトリの利用者に代わってディレクトリにアクセスする機能(プログラムやコマンド、ライブラリ) DSA(Directory Service Agent):ディレクトリ情報を管理する個々のシステム。ディレクトリはDSAの集合体として構成される。 DAP(Directory Access Protocol):DSAがDUAに対してディレクトリサービスを提供するためのプロトコル DSP(Directory System Protocol):DSA間で分散協調動作(連鎖や紹介)を行うためのプロトコル DOP(Directory Operational binding management Protocol):ディレクトリ運用結合管理プロトコル。DSA間の運用結合の規定内容や状態の交換に用いられるプロトコル DISP(Directory Information Shadowing Protocol):DSA間で複製情報を交換するためのプロトコル X.500のDAPはOSI各層の標準プロトコルを使用する。 LDAPはTCP/IPの上に実装されるため、DAPにあるROSE,RTSE,ACSEを実装していない。 (これらの機能はTCP/IPの中で実装されているのでLDAPでは不要) ROSE(Remote Operation Service Element):遠隔操作サービス要素、処理の依頼と結果の通知という通信メカニズムを実現するプロトコル要素 RTSE(Reliable Transfer Service Element):高信頼転送サービス要素、通信経路障害などによって情報の欠落や重複が起きないようにするプロトコル要素 ACSE(Association Control Service Element):アソシエーション制御サービス要素、コネクションの確立、正常開放、異常解放を行うサービス要素
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