岩澤健吉とは? わかりやすく解説

岩澤健吉

(Kenkichi Iwasawa から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/22 15:05 UTC 版)

岩澤 健吉
生誕 (1917-09-11) 1917年9月11日
日本 群馬県桐生市新宿
死没 1998年10月26日(1998-10-26)(81歳没)
日本 東京都
国籍 日本
研究分野 数学
研究機関 マサチューセッツ工科大学
プリンストン大学
出身校 東京帝国大学
博士課程
指導教員
彌永昌吉
博士課程
指導学生
ロバート・F・コールマン英語版
ラルフ・グリーンバーグ英語版
ユージン・M・ラックス英語版
ギュスターヴ・ソロモン英語版
ローレンス・ワシントン英語版
主な業績 岩澤理論
主な受賞歴 藤原賞(1979年)
コール賞(1962年)
日本学士院賞(1962年)
朝日賞(1959年)
プロジェクト:人物伝
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岩澤 健吉(いわさわ けんきち、1917年大正6年〉9月11日[1] - 1998年平成10年〉10月26日[1])は、日本数学者理学博士東京大学)。プリンストン大学名誉教授。専門は整数論

来歴・人物

群馬県桐生市新宿に生まれる[2]旧制武蔵高等学校を経て[2]、1940年(昭和15年)東京帝国大学理学部数学科卒業[1]。1949年(昭和24年)東京大学助教授となり[2]、1950年に米国渡航[1]プリンストン高等研究所[1]マサチューセッツ工科大学教授[2]、1967年プリンストン大学教授[2][1]を経て1987年帰国[1]。プリンストン大学名誉教授[1]

1945年理学博士東京大学)の学位を取得、学位論文の題は「有限群とその部分群について」[3]

講義、講演の名手としても有名である。弟子にラルフ・グリーンバーグ英語版ローレンス・ワシントン英語版等がいる。

業績

アンドレ・ヴェイユに日本人で最も独創的な数学者と言わしめたその業績は顕著で、有限群論の組み合わせ論的研究からスタートした岩澤はその後、リー群論に移り ヒルベルトの第5問題の解決に向かう本質的貢献を与えた。

そして1952年に『代数函数論』を著した後、整数論に移る。米国渡航後の1959年、Zp-拡大の理論と岩澤類数公式を発表(岩澤理論の創始)。この公式は系列的な代数体類数を統一的に記述するほとんど初めてのものとしてそれ自体驚異のものであったが、その後もその意味を追求し続けた岩澤は1960年代半ば、L関数の特殊値p進的性質とイデアル類群の構造を結びつけるいわゆる岩澤主予想 (Main conjecture of Iwasawa theory) に到達した。この代数的オブジェクトとL関数の値のp進的性質との関係という文脈は、様々な対象に一般化され現在では数論の中心課題の一つとなっている。

オリジナルの岩澤主予想も今では当たり前に取り扱われることも多く、その独創的側面が意識されることは現在では少なくなっているのかもしれない。当時既に数論の中心は代数幾何的手法に移りつつあり代数的整数論は忘れ去られる傾向にあったが、岩澤は新しい観点からそれを生き返らせた。日本においても数論幾何が中心の傾向には変わりなく、岩澤の業績は長い間顧みられることはなかった。岩澤主予想と名づけたのはジョン・コーツである。

著書

翻訳

  • Local Class Field Theory. Oxford Mathematical Monographs (Hardcover ed.). Oxford University Press, USA. (1986-09-18). ISBN 0195040309  - 『局所類体論』。
  • Algebraic functions. Translations of Mathematical Monographs (Paperback ed.). American Mathematical Society. (1993-04-20). ISBN 0821819690  - 『代数函数論』。

論文集

受賞・講演歴

関連項目

脚注

  1. ^ a b c d e f g h 20世紀日本人名事典『岩澤健吉』 - コトバンク
  2. ^ a b c d e f g h 『群馬県人名大事典』上毛新聞社、1982年11月1日、74頁。doi:10.11501/12189010 (要登録)
  3. ^ 博士論文書誌データベース
  4. ^ a b ICM Plenary and Invited Speakers 国際数学者連合公式サイト(英文)

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