JALの撤退とFDAとの協議
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 07:42 UTC 版)
「松本空港」の記事における「JALの撤退とFDAとの協議」の解説
2009年9月、経営再建中の日本航空(JAL)は松本空港からの撤退を表明した。これにより、松本空港からは定期便が消滅する可能性が生じた。10月には、日本航空から2010年6月以降の早い時期に松本空港から撤退する意向が長野県に伝えられた。それを受け、長野県は路線存続に向けた活動を開始した。11月には、県側と前原誠司国土交通大臣と会談し、路線存続を要請した。その後、村井仁長野県知事から、静岡空港をハブ空港とするフジドリームエアラインズ(FDA)と、福岡便及び新千歳便について、ジェット機による毎日運航の実現を目指し、協議を行っているという発表があった。 村井知事は11月30日、松本空港への乗り入れを協議していたFDAが、就航を正式決定したと発表した。その際、FDAへの財政支援や利用促進策について支援を検討するとした。一方でFDA側は、JAL撤退直後に就航することが目標としているが、便数などは「静岡空港利用客の利便性を考慮しながら検討したい」としている。松本空港への就航は、機材繰りの関係から、静岡空港から撤退するJALの静岡 - 福岡便の引き継ぎが前提としている。 村井長野県知事は川勝平太静岡県知事に対し、FDAの就航について2010年1月の会談を申し込んだ。川勝知事は、現在2機体制のFDAは来春に1機増えても、JAL撤退後の(静岡発)福岡便にどう回していくかを含め、松本就航をすぐに決断できないのではないかとしており、松本就航は正式決定とする長野県側と温度差を見せた。こうしたことから、JALが撤退する直後となる2010年6月1日からの就航が実現できるかが危ぶまれた。 2010年1月13日、FDAホームページにて、6月1日からの運航決定が発表された。1月18日にデモ飛行が行われ、静岡→福岡→松本→新千歳→松本→福岡→静岡というダイヤになるという見通しが示された。 なお、FDAの運航となった2010年6月1日以降も、札幌線、福岡線共にコードシェア便という形でJALの名も残っている。 2010年10月31日 - 2011年3月26日の冬季のみ、FDAによって静岡空港との路線が運航された。これは静岡-新千歳便を冬季は松本経由で運行したことに伴う路線であった。2011年3月27日より静岡-新千歳便が直行便に戻ったため運休となった。
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