High Capacity Recordable Disc
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 22:56 UTC 版)
「CD-R」の記事における「High Capacity Recordable Disc」の解説
HCRDとも呼ばれる規格で、記憶容量はオレンジブックの規格上では最大で700MBである。しかし、700MBを超えるメディア、流通している物では最大870MBも存在しており、これらCD-Rや対応ドライブ・ライティングソフトが各社から発売されたため、2003年にフィリップスが700MBを超えるCD-Rの規格についてのガイドラインとして、High Capacity Recordable Disc (HCRD) 1.0を策定した。 最大容量は12cmのディスクで98分29秒74フレーム、8cmのディスクで30分の記録が可能である。ただし、ATIP(Absolute Time in Pregroove、絶対時間情報)のアドレスに矛盾が生じるため、オレンジブックには準拠しておらず、CD-Rのロゴは使用されていない。そして、このオレンジブックに準拠しないメディアを読み書きできる機器、ライティングソフトなどは依然として限られている。Eight-to-fourteen modulationが定めた規格最大容量は97分までであるため、ドライブ側で97分26秒であったり、97分32秒であったり対応が分かれている。 2019年現在90分ディスクは、ごく一部の市販CDに採用されている程度である。ドライブの読み書きの問題から、未だに難色を示すレーベルは多い。さらに、99分ディスクを使用したレーベルはまだ現れていない。このため「100分」という都合の悪い収録時間の音楽を収録しようとすると、CDを2枚組にしなければならず、CD出現初期からこの問題は解決していない。多くのCDプレーヤーの時間表示はそもそも100分以上を想定していないため、表示限界までの99分59秒がCD容量の限界として認識されたと考えられる。
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