HACCPとの違いとは? わかりやすく解説

HACCPとの違い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/04 08:59 UTC 版)

総合衛生管理製造過程」の記事における「HACCPとの違い」の解説

HACCP」も参照総合衛生管理製造過程HACCP)」という表記を見るがこれは誤りである。その理由としては、本来個々ライン危害要因分析を行うべきところを危害リストをあらかじめ固定して決め、それを危害要因とした点及びHACCP で扱うのは安全性のみであるが品質ハザードとした点、などが挙げられるまた、HACCP を行う前段階である一般衛生管理いわゆる PRP, GMP といわれる部分)までも含まれている「総合」的なものであるため欧米行われているHACCP比較すると非常に複雑であり、理解及び実践難しい。 このことから分かるように、HACCP考え方総合衛生管理製造過程一部分取り入れられているだけであり、HACCP そのものではない(実際に厚生労働省も、総合衛生管理製造過程HACCP であると説明していない、しかしその誤解を解く説明もしていない)。雪印乳業がこの認証取得していながら大規模な食中毒雪印集団食中毒事件)を発生させたことからわかるように、この認証制度効果は低い。 総合衛生管理製造過程認証制度であるため、日本ではHACCP を取る」という表現がよくされているが、HACCP認証を取るものではなく毎日行うものである。ただし、カナダではHACCP認証制度であり、ISO 22000HACCP考え方を含む認証制度であることから、認証制度是非に議論が必要である。 日本ではHACCP 対応工場」「HACCP 対応機器」などがあるが、世界では40年上前建築され工場HACCP行っており、これらがなくてもHACCP可能だが、総合衛生管理製造過程では施設、設備なども管理目に入っているため、これらのものが横行している。HACCP を行うのは施設機器ではなく人である。 もっともHACCP行いやすい工場機器というものは存在し概して日本について中小企業老朽施設製造していることがほとんどであるため、現実問題としては、HACCP導入するにあたって施設工程改善は必要であるがこれはHACCP そのものではなく、その前段階のはなしである。 以上のことから、総合衛生管理製造過程HACCP考え方導入したシステムであるが、本来の HACCP からみると、大きな逸脱した部分があることがわかる。

※この「HACCPとの違い」の解説は、「総合衛生管理製造過程」の解説の一部です。
「HACCPとの違い」を含む「総合衛生管理製造過程」の記事については、「総合衛生管理製造過程」の概要を参照ください。

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