点と直線の距離とは? わかりやすく解説

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点と直線の距離

(Distance from a point to a line から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/13 07:47 UTC 版)

ユークリッド幾何学において点と直線の距離(てんとちょくせんのきょり、: Distance from a point to a line)とは、直線上の任意の点の距離で最短になるものをいう。点と直線を結ぶ線分で点と直線の距離に等しい長さをもつものは、与えられた直線と直交する性質がある。点と直線の距離を計算する公式は、いくつかの方法によって導出できる。

点と直線の間の最短距離を知ることは様々な場面において有益である。例えば、道路までの最短距離が分かったり、グラフ上の値のちらばりを定量化したりなどである。線形曲線回帰の一種であるデミング回帰では、独立変数従属変数が等しい分散を持つ場合には、近似曲線と各データ点の距離によって近似の精度が測定される直交回帰英語版に帰着される。

デカルト座標における距離

方程式で定義された直線

ax + by + c = 0の形の方程式により平面上の直線が与えられた場合(但し a, b, c実数の定数で a, b は非零である)、点 (x0, y0) と直線の距離は

幾何学的証明の概念図

この証明も、直線が軸に水平または垂直でない場合にのみ成り立つ[5]

P(x0, y0)からAx + By + C =0で表される直線に垂線を下ろし、垂線の足を点Rとする。また点Pからy軸に平行な直線を引き、それと元の直線の交点を点Sとする。次に、直線上に点Tを任意にとり、直角三角形TVUを描く。但しTUを斜辺とし、残り2辺はそれぞれx軸、y軸に平行とする。さらにx軸に平行な辺TVの長さは|B|となるようにする(図参照)。こうすることで、直線の傾きが −A/B であるからy軸に平行な辺VUの長さは |A| となる。

ここで、∆PRSと∆TVU相似である。なぜならば両者とも直角三角形であり、さらにPS と UV が平行で同位角が等しいからである[注釈 1]。したがって対応する辺の長さの比は等しいので、

図のベクター投影証

P(x0, y0)と、ax + by + c =0で与えられる直線を考える。また、点Q(x1, y1)を直線上の任意の点とし、ベクトルn(a, b)を点Qを始点とする法線ベクトルとする。このとき、点Pと直線の距離dは、ベクトルQPn直交射影したものの長さと等しい。この射影したベクトルの長さは、

ベクトルを用いた公式の図解

直線の方程式は、ベクトル方程式として与えることもできる:




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