DNA二本鎖切断の修復
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 23:39 UTC 版)
「MRN複合体」の記事における「DNA二本鎖切断の修復」の解説
真核生物においてMRN複合体は、DNA損傷の初期検出、修復を行うための細胞周期の停止、修復経路の選択(相同組換えか非末端相同結合か)、DNA分子の再構築の開始(主に切断された染色体末端の空間的並置)など、DNA二本鎖切断の修復過程の多くの段階において、そのサブユニットが協働することで重要な役割を果たしていることが示されている。初期検出はNBS1とMRE11の双方によって制御されていると考えられている。また、細胞周期チェックポイントの調節は最終的にはATMキナーゼのリン酸化活性によって制御されるが、この経路もNBS1とMRE11の双方に依存している。修復経路の選択にはMRE11のみが寄与することが知られており、一方MRE11とRAD50は協働してDNA分子の空間的整列を行う。RAD50は2つの線状DNA分子をつなぎ、MRE11は損傷染色体の末端に結合して整列の微調整を行う。
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