DNA中のチミン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/28 06:37 UTC 版)
DNAとRNAとで構成する塩基に違いがあり、一般に、DNAはA、C、G、Tであるが、RNAではTの代わりにU(ウラシル)である。ただし、DNA上にもUが稀に生じることがあり、また、塩基にTではなくUを用いるDNAを持つ生物も存在する(U-DNA参照)。圧倒的大多数の生物でDNAの構成塩基にUではなくTが用いられるのは、Cが自然に脱アミノ化することでUに置き換わることがあり、塩基配列を維持するために、損傷してUに変化したCと元来Uである残基を識別する必要があるからである。TはUの5位の水素がメチル基に置換された構造をしている。また、Cからは容易に生じることはなく、Cの損傷によって生じたUを容易に識別できる。以上より、DNAではUではなくTを用いる方が有利であったと考えられる。
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