CRS Orb-3の打上げ失敗と今後の対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 09:28 UTC 版)
「アンタレス (ロケット)」の記事における「CRS Orb-3の打上げ失敗と今後の対応」の解説
CRS Orb-3 は、アンタレスとシグナス補給船による3回目のISS補給ミッションであった。しかし、2014年10月28日に打ち上げられたアンタレス5号機は、離陸からわずか15秒後に1段目が爆発。機体はそのまま中部大西洋地域宇宙基地の打ち上げ施設へと墜落した。被害を抑えるためにアンタレスの自爆が試みられたものの、作動したのはロケットが地上に激突する直前であり、爆発と火災により機体とペイロードは破壊され、地上施設も深刻な被害を受けた。OSCは事故後、直ちに原因究明のための事故調査委員会を形成した。 Orb-3ミッションは、打ち上げ直後に1段エンジンの2基のうちの1基が爆発して墜落し、失敗に終わった。これを受けてロシアのNK-33エンジンをベースにしたAJ-26エンジンは使用を中止することになり、代わりにロシア製のRD-181エンジンに置き換えることになった。このエンジンを更新した新しいアンタレスロケットは2016年初めに飛行再開が出来るようになる計画であり、それまでの間、シグナス補給船の1機もしくは2機はアトラスV ロケットを調達して打ち上げることになった。RD-181を装備したアンタレスロケットは、究極的には20%打上げ能力を向上できる見込みだが、初飛行ではAJ-26と同じレベルまで推力を落とし、1段タンクの構造を強化する改良を終えるまでのつなぎにする予定である。
※この「CRS Orb-3の打上げ失敗と今後の対応」の解説は、「アンタレス (ロケット)」の解説の一部です。
「CRS Orb-3の打上げ失敗と今後の対応」を含む「アンタレス (ロケット)」の記事については、「アンタレス (ロケット)」の概要を参照ください。
- CRS Orb-3の打上げ失敗と今後の対応のページへのリンク