CCDev計画
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「ドリームチェイサー (宇宙船)」の記事における「CCDev計画」の解説
2010年2月1日、SNCはNASAから国際宇宙ステーション (ISS) への乗員輸送を担う商業乗員輸送開発 (CCDev) の下で2000万ドルをドリームチェイサーの開発費として獲得した。総額5000万ドルのCCDev計画の中でドリームチェイサーの獲得金額は予算の最大の比率を占めていた。 2010年10月、SNCはNASAのCCDev計画において2つの重要なマイルストーンに達したと発表した。一つ目は1日に3回ハイブリッドロケット推進器の燃焼に成功した事。2つ目はドリームチェイサーの複合材構造を製造する為に必要な治具が揃った事であった。 2013年8月には地上滑走試験に続き、ヘリコプターから吊り下げての搭載飛行試験が行われた。この当時のスケジュールでは、2年以内に初の宇宙飛行を実施としていた。 2013年10月、カルフォルニア州でヘリコプターからの投下による初の無人滑空飛行テストが行なわれ、滑空は順調に行なわれたものの、着陸時に左車輪が出ずに着陸、機体が破損する。しかしこの着陸脚は滑空飛行試験用としてF-5Eタイガー戦闘機の着陸脚を流用したものであったため、宇宙飛行用の設計とは異なっていた。このため、このトラブル自体は問題ないとしてこの滑空飛行試験の目的は達成したとされた。 2014年1月、SNC社は2016年11月に初の軌道飛行(無人飛行)を行う予定であるとのアナウンスを行った。 しかし同年9月16日、NASAはCCDevの第4ラウンドにあたるCCtCAP (Commercial Crew Transportation Capability) プログラムへの参加企業としてボーイング社とスペースX社の2社を選んだことを発表し、ドリーム・チェイサーは不採用に終わった。後に明らかになったNASAの内部メモによると、ドリームチェイサーはスペースXのドラゴンには劣るもののボーイングのCST-100よりは低コストと評価されていたが、開発スケジュールの不確実性が高いことが問題視された。
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