はるざきやまがらし (春咲き山芥子)




●ヨーロッパが原産です。現在では北半球の冷温帯地域を中心に広く分布しています。わが国へは明治時代の終わりに帰化しましたが、とくに本州の中部地方以北で多く見ることができます。高さは30~70センチほどで、根生葉と下部の葉は羽状に裂け、上部の葉は厚くて光沢があり、波形の鋸歯があります。4月から6月ごろ、鮮やかな黄色の4弁花を咲かせます。別名で「セイヨウヤマガラシ(西洋山芥子)」とも呼ばれます。
●アブラナ科ヤマガラシ属の多年草で、学名は Barbarea vulgaris。英名は Yellow rocket。
マメグンバイナズナ: | 豆軍配薺 |
ミヤガラシ: | 宮芥子 |
ヤマガラシ: | 山芥子 春咲き山芥子 |
ヤマハタザオ: | アラビス・カエルレア アラビス・ブレファロフィラ 山旗竿 |
ハルザキヤマガラシ
(Barbarea vulgaris から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/14 06:06 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ハルザキヤマガラシ | ||||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Barbarea vulgaris R.Br. | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Bittercress Herb Barbara Yellow Rocketcress |
ハルザキヤマガラシ(春咲山芥子、学名:Barbarea vulgaris)は、ヨーロッパに自生する二年生植物である。フユガラシとも呼ばれる。
分布
ヨーロッパ全域を原産地とする[1]。北アフリカ、オセアニア、北アメリカ、アジア(日本を含む)で雑草として帰化している[2]。
特徴
草丈は20-90cm[1]。羽状に切れ込みのある葉は艶のある緑色で、茎の周りにロゼット型につく。黄色い花は、密度の濃い集合体となって5月から10月頃に葉の先に咲く。
この植物はもともとある種の害虫に対する抵抗性を持っている。コナガに対しては、この抵抗性はサポニンに依る。その他の化学物質としては、グルコシノレート、グルコバルバリンやモンシロチョウを引き寄せるグルコブラッシシン等が含まれている。この緯度の地方で、春を明るくする植物の1つであると言われている。
ヤマガラシ、フユガラシとの名のとおり、辛味があって食用となる。味はクレソンに似ており、使用方法も同様である[3]。
外来種問題
日本では1960年にムギ類に混入することで導入され、群馬県神津牧場にて野生化が確認された[2]。現在では日本各地に定着している[1]。在来種の植物を駆逐する恐れがあるため、自然度の高い国定公園などでは駆除が実施されている[1]。
外来生物法にもとづいて要注意外来生物に指定されているほか、日本生態学会によって日本の侵略的外来種ワースト100に選定されている[1]。
参考文献
- ^ a b c d e 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター(編著)『決定版 日本の外来生物』平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7。p.270
- ^ a b ハルザキヤマガラシ 国立環境研究所 侵入生物DB
- ^ 「世界の食用植物文化図鑑」p166 バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント著 山本紀夫監訳 柊風舎 2010年1月20日第1刷
外部リンク
- Barbarea vulgarisのページへのリンク