BFRへの見直し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 13:16 UTC 版)
「スターシップ (宇宙船)」の記事における「BFRへの見直し」の解説
だが、翌2017年9月の第68回国際宇宙会議では、スペースXは前年のITSを見直したとして、BFRの名で更新されたロケットを公開した。マスクはこの名称について「我々はまだ正式な名前を探している、しかしコードネームはBFRである」と語った。この2017年の設計では直径は9mへと縮小され、またロケットを最初は地球軌道と月軌道に使用し、その後に火星へと用いる方針が示された。 BFRの2段目 (BFS) の航空力学的な形状は2016年のITSから大きく変更された。2017年の設計では、宇宙船は後部に小さなデルタ翼を持つ円筒状の形に改められた。このデルタ翼は、様々な大気密度やペイロード状態で着陸を実現するためのものとされた:18:05–19:25。また、2段目の種類もITS同様のBFR宇宙船、BFRタンカーに加えて、新たに衛星打ち上げに対応するバージョンが追加された。衛星打ち上げ機は、地球低軌道への衛星打ち上げ(既存のロケットと比べ、一度に遥かに多くの衛星を打ち上げ可能)に対応する他、月や火星への物資輸送にも対応する。またBFR宇宙船は地球軌道上で燃料補給を受ければ、月面着陸をして再補給無しで地球に帰還できることも明らかにされた:31:50。加えて、BFRを地球上での旅客/貨物輸送に用いることで、地球上のどこでも90分間で結ぶことができるという用途もここで示された。 2018年9月にはスペースX本社で発表が行われ、さらに更新された設計が公開された。2018年の設計では、BFSのエンジンが6基から7基となった他、前方両側に小さなカナードが、さらに後方に着陸脚を兼ねた3枚の大きな翼が追加された。 さらにBFRによる民間初の月周回旅行の契約を日本の前澤友作と締結したことも明らかにした。
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