BASICでの演奏の限界
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 17:19 UTC 版)
「FM-PAC」の記事における「BASICでの演奏の限界」の解説
BASICでの演奏ではポルタメントが行えない、ビブラートが再現できない、という問題があった。直接レジスタを制御するYコマンドで実現は可能であるが、直接送り込むデータを列挙するため、非常に煩雑でMMLの可読性を著しく損なう。 MSX-MUSICのパーカッションの音色は、よく出来ているとは言い難く、多用されるスネアドラム等に対しては、音色を加工する方法としてPSGのノイズを重ねたり、PSGに割り振るなどし、音階が存在しなかったタムタムに対しては、Yコマンドにより、直接チップに対して音程を指定する等の試行錯誤が見られた。電波新聞社刊、『MSX2/2+ ゲーム・ミュージックプログラム大全集』(1989, 電波新聞社)および『MSX2/2+ ゲーム・ミュージックプログラム大全集II』(1990, 電波新聞社)では実際に、掲載されているFM-PAC対応演奏プログラムの多くで、ドラムスの演奏にこのような工夫が見られる。 更にBASIC上でFM音源BIOSのワークエリアに直接値を書き込み、周波数のわずかに異なる2音を重ねデチューン効果を得る方法が確立されている。。 なお、PSGパートでは、タイマ割り込みとPSGのレジスタの直接変更(MSXの場合はBIOSで行える)を用いたビブラート、コーラス、ソフトウェアエンベロープ、シンセタムなどの技法はFM-PAC発売以前から行われている。これらについても『マイコンBASICマガジン』(1988年以降)、『ゲーム・ミュージック・プログラム大全集III』(1988, 電波新聞社)、『MSX2/2+ゲーム・ミュージックプログラム大全集』(1989, 電波新聞社)および『MSX2/2+ゲーム・ミュージックプログラム大全集』(1990, 電波新聞社)などで多くの実例が見られる。
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