7.5cm対戦車自走砲型(RSO/PaK40)
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「RSOトラクター」の記事における「7.5cm対戦車自走砲型(RSO/PaK40)」の解説
1943年、シュタイアー社の提案に基づき、RSO/02をベースに7.5cm対戦車砲 PaK 40を搭載した自走砲型が製作された。 7.5cm PaK40/4 auf Raupenschlepper, Ost(Sf)(7.5cmPaK40/4搭載東部用装軌式牽引車(自走式))と名付けられた車両は、通常型のキャビンを取り払い、運転席周りは5mm厚の装甲を施した開放式で、後部には木製折りたたみ式の足場が設けられていた。搭載されたPaK40は360度旋回が可能であるが、通常の牽引型の防盾(試作型ではそのまま、先行量産型では下部を延長)を持つのみで、防御力はごく限られたものだった。なお、荷台(砲搭載部)に幌を張り、輸送型のRSOもしくは輸送トラックに偽装することもできた。 1943年9月、先行量産型50両が発注された。さらにこれがヒトラーの目に止まり、1944年3月以降、大々的に量産されることが計画された。この計画では3月の月産60両を皮切りに量産体制を整え、7月以降は月産400両を目指すことになっていた。しかし、南部軍集団の5つの戦車駆逐大隊に送られた先行量産型の実用試験の結果、他の自走砲に比べ損害が際立って多く、量産計画は取り消された。前線に配備された先行量産車は、砲を降ろして再度輸送車として用いられた。 実用試験での評価によれば、防御力の乏しさや走行速度の低さの他に、砲の搭載位置が高い上に走行装置が華奢なために、発砲時の動揺が大きく、また車高があるために発見されやすく被弾しやすい、という欠点が指摘されている。
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