36枚引き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 01:15 UTC 版)
36枚すべてのカードを用いる「グラン・タブロー」は、ルノルマンカードの最大の魅力、面白さが詰まった占い方法である。グラン・タブロー(Grand Tableau)は、フランス語で「壮大な絵」という意味をもつ。ルノルマンカードは小さめのカードであるが、それでも36枚すべてを並べるため、ある程度のスペースの確保が必要になる。 他の占い方法と違い、あらかじめ象徴カードを抜きだしておくことはせず、36枚のカードすべてをシャッフルする。 じゅうぶんだと感じたところで、1段目左から9枚を並べる。これをあと合計4回繰り返し、9枚ずつのカードが4段並べられることになる。 そして、質問者の象徴となるカードを中心にして、スプレッドの中から十字のラインを見出していく。 象徴カードが一番右端ないし左端に展開された場合には、十字が見いだせないためシャッフルからし直し、再度並べる。 何度やり直しても象徴カードが右端または左端にしか展開されない場合には、質問が適切ではないとか、今占う時期ではないという可能性が高い。 質問や占い方法を変えたり、日時を改めることを考える必要がある(象徴カードが左端に展開された場合、質問の内容について過去が重要な意味をもたないのであればやり直しの必要がないとして、そのまま読んでいく方法もある)。 グラン・タブローにはさまざまな解釈の仕方があるが、オーソドックスな方法は、象徴カードを中心に形成される十字をみていく。 象徴カードの左側が過去、右側が未来を、上にあるカードが影響力を与えるもの、下にあるカードはコントロールできるものをあらわすとされる。 さらに、象徴カードから対象となるカードとのあいだの距離の遠近をみて、質問者にとって今重要なことや、幸運あるいは心配なことが近づいているか、あるいは遠くにあるかなどを占っていく。 この他、最初の3枚(一番上の段の左から3枚)は、質問についての補足をあらわすとか、コーナー(四つの隅)にある4枚は、質問の裏に隠されている重要なテーマを示しているなど、さまざまな解釈がある。 また、カードの展開された位置に、当該ルノルマンカードの番号をもつカードそのものの意味づけをする「ルノルマン・ハウス」とよばれるリーディング方法もある。 たとえば、1番目の定位置は、ルノルマンカード1番「騎手」である。 そのため、この場所に展開されたカードは、この「騎手」のカードの意味する「ニュース」とか「通信」についてのテーマにたいする答えを示している、と解釈する方法である。 このように、グラン・タブローの解釈方法は多彩、多様である。 熟練者であれば、グラン・タブローを数時間かけて解釈していくといわれており、高い解釈能力が求められるルノルマンカードの奥義であるといえる。
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