2002年のインディ・レーシング・リーグ・シリーズとは? わかりやすく解説

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2002年のインディ・レーシング・リーグ・シリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/03 04:24 UTC 版)

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2002年のインディ・レーシング・リーグ・シリーズ
前年: 2001 翌年: 2003

2002年のインディ・レーシング・リーグ・シリーズは、インディカー・シリーズの7年目のシーズンとなる。

シーズン概要

この年からチーム・ペンスキーがIRLフル参戦を開始し、サム・ホーニッシュJr.などのIRLドライバー・チームと対峙することとなった。またチップ・ガナッシ・レーシングやモー・ナン・レーシングはCARTと並行してフル参戦を開始するなど、CARTからIRLへの移行の流れが強まった。

その中で行われたこの年のインディ500、ペンスキーのエリオ・カストロネベスチーム・グリーンポール・トレーシーが終盤までトップを争っていたが、最終ラップ直前で起きたクラッシュの周でどちらが前にいたか(このクラッシュによるフルコースコーション提示で全面追い越し禁止のままゴールしたため、クラッシュ時点の順位が最終順位となったため)で大きな混乱が起きた。このクラッシュとほぼ同時にトレーシーがガス欠気味になったカストロネベスを追い抜いていたからである。最終的にカストロネベスがクラッシュの瞬間に前にいたと判定され、カストロネベスがインディ500の2連覇となったが、トレーシー側はIRLフル参戦をしていたカストロネベスを優先した判定をしたと感じIRLの判定に納得がいかず、このシーズン後のチームのIRL転向に同調せず、チャンプカーシリーズに消滅まで参戦し続けた。

その後もCARTからIRLへの流出は続き、CARTのエンジン規定の唐突な変更に異を唱えたトヨタホンダが、翌2003年からのIRLへの転向を発表した。CART側はそれまでの規定を維持することに変更したが2社を引き止めることが出来ず、結果、多くの有力ドライバー・チームが翌年からのIRL転向を発表することとなった。

その他のトピックとしては、

  • CARTからこの年はナザレス・ミシガンなどがスケジュールに加わり、IRL史上最多の15戦でシーズンが行われた
  • 日本人ドライバーの服部茂章野田英樹がスポット参戦した
  • トヨタ、ホンダの参戦と入れ替わりにインフィニティは撤退し、翌年から始まる下部シリーズ「インフィニティ・プロ・シリーズ(現インディ・ライツ)」へのエンジン供給先を変更することとなった

2002年の開催スケジュールと結果

Rd 開催日 レース サーキット 開催地 ポールポジション ファステストラップ 最多ラップリード 優勝者
1 3月2日 Grand Prix of Miami ホームステッド=マイアミ・スピードウェイ フロリダ州ホームステッド サム・ホーニッシュJr. ジェフ・ワード サム・ホーニッシュJr. サム・ホーニッシュJr.
2 3月17日 Bombardier ATV 200 フェニックス・インターナショナル・レースウェイ アリゾナ州フェニックス エリオ・カストロネベス ロビー・ブール サム・ホーニッシュJr. エリオ・カストロネベス
3 3月24日 Yamaha Indy 400 カリフォルニア・スピードウェイ カリフォルニア州フォンタナ ジャック・ラジアー トーマス・シェクター サム・ホーニッシュJr. サム・ホーニッシュJr.
4 4月21日 Firestone Indy 225 ナザレス・スピードウェイ ペンシルベニア州ナザレス ジル・ド・フェラン トーマス・シェクター ジル・ド・フェラン スコット・シャープ
5 5月26日 86th Indianapolis 500 インディアナポリス・モーター・スピードウェイ インディアナ州スピードウェイ ブルーノ・ジュンケイラ トーマス・シェクター トーマス・シェクター エリオ・カストロネベス
6 6月8日 Boomtown 500 テキサス・モーター・スピードウェイ テキサス州フォートワース トーマス・シェクター エディ・チーバー トーマス・シェクター ジェフ・ワード
7 6月16日 Radisson Indy 225 パイクス・ピーク・インターナショナル・レースウェイ コロラド州ファウンテン ジル・ド・フェラン フェリペ・ジアフォーネ ジル・ド・フェラン ジル・ド・フェラン
8 6月29日 SunTrust Indy Challenge リッチモンド・インターナショナル・レースウェイ バージニア州リッチモンド ジル・ド・フェラン バディ・ラジアー ジル・ド・フェラン サム・ホーニッシュJr.
9 7月7日 Ameristar Casino Indy 200 カンザス・スピードウェイ カンザス州カンザスシティ トーマス・シェクター トーマス・シェクター トーマス・シェクター アイルトン・ダーレ
10 7月20日 Firestone Indy 200 ナッシュビル・スーパースピードウェイ テネシー州レバノン ビリー・ボート トーマス・シェクター サム・ホーニッシュJr. アレックス・バロン
11 7月28日 Michigan Indy 400 ミシガン・インターナショナル・スピードウェイ ミシガン州ブルックリン トーマス・シェクター トーマス・シェクター トーマス・シェクター トーマス・シェクター
12 8月11日 Belterra Casino Indy 300 ケンタッキー・スピードウェイ ケンタッキー州スパータ サラ・フィッシャー トーマス・シェクター フェリペ・ジアフォーネ フェリペ・ジアフォーネ
13 8月25日 Gateway Indy 250 ゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイ イリノイ州マディソン ジル・ド・フェラン サム・ホーニッシュJr. エリオ・カストロネベス ジル・ド・フェラン
14 9月8日 Delphi Indy 300 シカゴランド・スピードウェイ イリノイ州ジョリエット サム・ホーニッシュJr. バディ・ライス サム・ホーニッシュJr. サム・ホーニッシュJr.
15 9月15日 Chevy 500 テキサス・モーター・スピードウェイ テキサス州フォートワース ヴィットール・メイラ バディ・ライス エリオ・カストロネベス サム・ホーニッシュJr.
  オーバル
  市街地/特設コース
  ロード

2002年の参戦チーム・ドライバー

チーム シャシー エンジン No. ドライバー スポンサー 備考
チップ・ガナッシ・レーシング Gフォース シボレー 9 ジェフ・ワード ターゲット
22 ケニー・ブラック ターゲット インディ500のみ参戦
33 ブルーノ・ジュンケイラ ターゲット インディ500のみ参戦
パンサー・レーシング ダラーラ シボレー 4 サム・ホーニッシュJr. ペンゾイル
15 ダン・ウェルドン ペンゾイル ジョリエットとテキサスの2戦のみ参戦
ペンスキー・レーシング ダラーラ/Gフォース シボレー 3 エリオ・カストロネベス マールボロ
6 ジル・ド・フェラン マールボロ ジョリエットで負傷
6 マックス・パピス マールボロ 最終戦テキサスでド・フェランに代わって出場
チーム・グリーン ダラーラ シボレー 26 ポール・トレーシー セブン-イレブン インディ500のみ参戦
27 ダリオ・フランキッティ セブン-イレブン インディ500のみ参戦
39 マイケル・アンドレッティ Archipelago/モトローラ インディ500のみ参戦
ケリー・レーシング ダラーラ シボレー 7 アル・アンサーJr. Corteco/Bryant
8 スコット・シャープ デルファイ
78 トニー・レナ Kruse Special ナッシュビルとミシガンでアンサーに代わって出場
A.J.フォイト・エンタープライズ ダラーラ/Gフォース シボレー 11 リッチー・ハーン A.J.フォイト・レーシング
11 エリセオ・サラザール Banco Chile 9戦に出場
14 アイルトン・ダーレ ハラーズ
41 グレッグ・レイ ハラーズ
ドレイヤー&レインボールド・レーシング Gフォース ニッサン・インフィニティ 22 ロビー・ブール Team Purex/Aventis
23 サラ・フィッシャー Team Purex/Aventis/Allegra/Smart Blade マイアミ、フェニックス、フォンタナ、テキサス、パイクス・ピークには不出場
24 ミーモ・ギドリー Team Purex/Aventis フォンタナのみ参戦
チーム・レイホール ダラーラ シボレー 19 ジミー・バッサー ミラー・ライト フォンタナとインディ500のみ参戦
モー・ナン・レーシング Gフォース シボレー 17 トニー・カナーン ハリウッド・シガレッツ インディ500のみ参戦
21 フェリペ・ジアフォーネ ハリウッド・シガレッツ
チーム・チーバー ダラーラ ニッサン・インフィニティ 51 エディ・チーバー レッドブル
52 トーマス・シェクター レッドブル
53 マックス・パピス レッドブル インディ500のみ参戦
310レーシング Gフォース シボレー 30 ジョージ・マック 310レーシング
ブレア・レーシング ダラーラ シボレー 44 アレックス・バロン レイオバック
ヘメルガーン・レーシング ダラーラ シボレー 91 バディ・ラジアー バド・ライト
コンクェスト・レーシング ダラーラ ニッサン・インフィニティ 34 ローレン・レドン Mi-Jack

ポイントランキング

ホーニッシュJr.がペンスキーの2人との三つ巴の戦いを制し、IRLドライバーとしての意地を見せた。

順位 ドライバー HOM
PHO
FON
NAZ
IND
TX1
COL
RIC
KAN
NAS
MIC
KEN
GAT
CHI
TX2
ポイント
1 サム・ホーニッシュJr. 1 3 1 17 25 18 3 1 2 3 7 2 5 1 1 531
2 エリオ・カストロネベス 3 1 5 5 1 4 2 17 3 9 6 5 2 4 2 511
3 ジル・ド・フェラン 2 2 4 3 10 16 1 2 5 2 5 21 1 23 443
4 フェリペ・ジアフォーネ 7 19 6 2 3 5 4 3 4 7 3 1 21 6 17 432
5 アレックス・バロン 8 23 12 6 4 10 10 10 8 1 12 9 3 12 5 366
6 スコット・シャープ 20 16 8 1 27 14 5 21 6 8 9 4 18 7 4 332
7 アル・アンサーJr. 19 5 11 12 12 2 6 5 17 6 7 2 20 311
8 バディ・ラジアー 22 7 7 23 15 8 15 18 7 12 13 3 15 3 7 305
9 アイルトン・ダーレ 10 12 13 11 13 3 9 6 1 17 23 23 11 16 12 304
10 エディ・チーバー 25 15 20 7 5 19 8 14 16 6 22 11 10 5 8 280
11 ジェフ・ワード 4 18 10 19 9 1 20 8 12 11 25 16 13 21 25 268
12 ローレン・レドン 15 14 3 15 22 15 7 15 22 16 11 20 22 25 10 229
13 ビリー・ボート 16 8 18 8 18 7 14 22 9 14 14 19 23 19 24 225
14 トマス・シェクター 6 24 24 21 26 17 16 4 15 13 1 22 210
15 リッチー・ハーン 14 14 6 9 11 7 10 4 10 24 204
16 ジョージ・マック 13 20 16 18 12 21 13 20 18 15 20 17 16 14 28 184
17 ロビー・ブール 12 13 16 20 23 13 21 24 24 10 6 20 18 177
18 サラ・フィッシャー 4 24 16 14 22 8 8 20 22 11 161
19 ラウル・ボーセル 21 13 11 5 15 13 8 11 22 158
20 エリセオ・サラザール 5 4 15 19 19 14 14 18 16 157
21 ロビー・マギー 14 21 17 13 17 9 13 12 13 142
22 バディ・ライス 2 12 4 9 6 140
23 グレッグ・レイ 33 12 18 12 19 20 17 25 19 17 14 128
24 トニー・レナ 28 10 4 7 24 15 9 121
25 ヴィットール・メイラ 15 9 8 3 96
26 ジャック・ラジアー 18 6 2 20 90
27 服部茂章 25 26 10 20 6 19 78
28 リック・トレッドウェイ 24 9 22 16 29 23 23 19 76
29 マーク・ディスモア 32 11 11 20 18 18 73
30 アンソニー・ラザロ 9 17 9 DNQ 22 25 70
31 ジョン・ハーブ DNS 11 19 22 DNQ 22 21 19 70
32 野田英樹 23 10 25 17 24 27 54
33 ヨン・デ・フリース 17 22 23 DNS DNQ 11 53
34 ポール・トレーシー 2 40
35 ウィル・ラングホーン 18 13 23 36
36 ダン・ウェルドン 10 15 35
37 アリー・ルイエンダイク 14 16 30
38 マイケル・アンドレッティ 7 26
39 ロビー・ゴードン 8 24
40 ジミー・バッサー 9 30 23
41 タイス・カールソン 11 DNS 23
42 ケニー・ブラック 11 19
43 マックス・パピス 23 21 16
44 ダリオ・フランキッティ 19 11
45 ビリー・ロウ 21 DNQ 9
45 ミーモ・ギドリー 21 9
45 スコット・ハリントン DNQ 21 9
48 コリー・クルーズマン 26 4
49 ジェレット・シュローダー 27 3
50 トニー・カナーン 28 2
51 ブルーノ・ジュンケイラ 31 1
- ドニー・ビーチラー DNQ 0
- ジョニー・ハーバート DNQ 0
- ジミー・カイト DNQ 0
- オリオール・セルビア DNQ 0
順位 ドライバー HOM
PHO
FON
NAZ
IND
TX1
COL
RIC
KAN
NAS
MIC
KEN
GAT
CHI
TX2
ポイント
結果
金色 優勝
銀色 2位
銅色 3位
4位・5位
水色 6位-10位
青灰色 完走
(11位以下)
リタイヤ
(Ret)
予選落ち
(DNQ)
茶色 撤退
(Wth)
失格
(DSQ)
スタートせず
(DNS)
空欄 欠場
(DNP)
エントリーせず
注釈など
太字 ポールポジション
斜字 ファステストラップ
* 最多リードラップ
(3ポイント)
ルーキーオブザイヤー
ルーキー

優勝から10位までは順に50-40-35-32-30-28-26-24-22-20のポイントが与えられ、それ以下は1ポイントずつ減少し(29位以下はすべて1ポイント)、最多リードラップに2ポイントのボーナスポイントを総合しタイトルが争われた。

順位 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 VL
ポイント 50 40 35 32 30 28 26 24 22 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 1 1 1 1 2

関連項目

  • 2002年のフォーミュラ・アトランティック・チャンピオンシップ・シーズン
  • 2002年のCARTシーズン
  • 2002年のインフィニティ・プロ・シリーズ・シーズン

外部リンク




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