2番目の惑星の可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 07:45 UTC 版)
「グリーゼ436」の記事における「2番目の惑星の可能性」の解説
2008年、軌道周期5.2日、軌道長半径0.045天文単位の2つ目の惑星グリーゼ436cが報告された。これはグリーゼ436bの軌道要素の変動から推定されたもので、地球の5倍の質量と1.5倍の半径を持つ巨大地球型惑星(スーパーアース)と考えられた。しかしその後の観測で、仮定された惑星ではグリーゼ436bの軌道を説明できないことが判明し、惑星発見の報告は2008年にボストンで開催された会議 "Transiting Planets conference" で正式に撤回された。 提案は撤回されたものの、グリーゼ436の周りにもう1つの惑星が存在する可能性はもっともらしいことが示されている。2005年1月11日にNMSUによって予期せぬ通過が観測され、グリーゼ436bの軌道傾斜角が増大している可能性が示唆された。この現象は、12地球質量以下で恒星から0.08天文単位以下の軌道を公転する惑星による摂動を仮定すれば説明がつくと考えられているが、まだ確実な合意には至っていない。 2012年、グリーゼ436に火星サイズの惑星が発見されたと発表された。研究チームの所属するセントラルフロリダ大学にちなんで命名されたUCF-1.01は、直径8400kmの小さな惑星で、これほどのサイズの惑星としては地球に最も近い距離にある。グリーゼ436との距離は地球と月の間の7倍ほどしかなく、1.4日周期で公転する。表面は540℃まで加熱され、表面には大気が無く、マグマの海に覆われていると考えられている。ただし、まだ存在を認める条件には達していない。発見はスピッツァー宇宙望遠鏡のアーカイブデータによってなされ、仮に存在したとすれば、スピッツァー宇宙望遠鏡が発見した初の太陽系外惑星である。また、質量が地球の3分の1程度の別の惑星候補も発見されている。
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