1970年代 – 1980年代
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「コミュニケーション学」の記事における「1970年代 – 1980年代」の解説
1971年に、ニール・ポストマンが資金を提供して、ニューヨーク大学にメディア・エコロジーのプログラムが設立された。メディア・エコロジーの研究者たちは、 かつてのカナダのメディア理論の伝統が生んだ業績よりも、より広く、より文化的な様態で、メディア環境総体を研究しよう試み、幅広く多分野からの様々な要素を取り入れた。このような観点は、新たに、独立した学会として、メディア・エコロジー学会(the Media Ecology Association: MEA)を誕生させた。 1972年には、マックスウェル・マッコムズ(Maxwell McCombs)とドナルド・ショーが、新しい道を切り開くメディア効果についての論題設定理論を論文で提起した。これは、従来限定的であると考えられてきた短期的なメディア効果について、新たな概念化を行うものであった。このアプローチは、フレーミング、プライミング、ゲートキーピングといったアイデアが追加されて発達し、特に政治的コミュニケーションや、ニュース報道についての研究に、大きな影響力を持つようになっている。 1970年代には、後に「利用と満足」研究として知られるようになる一連の成果が、エリユ・カッツ、ジェイ・ブラムラーマイケル・グレヴィッチなどによって展開された。このアプローチでは、コミュニケーション過程を、送り手から受け手への単純な一方向の流れと捉えるのではなく、受け手たちがコミュニケーションから何を取り出しているのか、コミュニケーションとどう関係しているのか、なぜコミュニケーションに熱中するのか、といったことを、特にマス・メディアの事例について、綿密な検討が始められた。
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