17世紀オランダ風景画成立の背景
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「ヤーコプ・ファン・ロイスダール」の記事における「17世紀オランダ風景画成立の背景」の解説
17世紀オランダ絵画の特色の1つは、風俗画、風景画、静物画あるいは教会の内部をもっぱら描いた画家など、画家によって専門分野が分かれていたことである。西洋絵画史においては、「風景画」は「歴史画」や「肖像画」に比べて伝統的に一段低い位置に置かれていた。独立したジャンルとしての「風景画」の成立は17世紀オランダに始まると言ってよい。 17世紀のオランダにおいて風景画が栄えた背景には、市民階級の勃興がある。カトリックのスペインの支配から独立を果たし、プロテスタントの共和国であった当時のオランダにおいては、海外貿易による富を背景として富裕な中産市民層が勃興した。教会や大貴族に代わって新たな絵画の注文主・享受者となった中産市民階級の家屋を飾るにふさわしい絵画とは、大画面の宗教画や歴史画よりは、より小規模な風俗画、静物画、風景画などであったろう。
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