1人目患者発見の背景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 04:42 UTC 版)
「デング熱の流行」の記事における「1人目患者発見の背景」の解説
1人目の患者は、8月20日に約40℃の発熱と全身の痛みを訴え、さいたま市内の病院に救急車で緊急搬送された。両下肢に多数の虫刺され痕があり、入院5日目までに伝染性単核球症、伝染性紅斑等のウイルス感染症、全身性エリテマトーデス、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)等を疑い、検査を行ったが診断に至らず。当該病院の医師は、デング熱輸入症例を経験していたことからデング熱を疑い、デング熱迅速検査キットDENGUE NS1 Ag STRIP(Bio-Rad社)とDengue Duo Cassette(Panbio社)を保有(診療報酬適用外)していたため、入院6日目(8月25日)にデング熱の検査を行い、迅速検査キットで陽性の結果を得た。 病院は、さいたま市保健所へデング熱発生届を提出し、代々木公園を感染地とするデング熱の症例が複数発生している可能性が懸念される旨、報告を行った。8月26日には、国立感染症研究所(感染研)で確認検査が行われ、血清からリアルタイムPCR(TaqMan法)でデングウイルス1型遺伝子が検出された事で、厚生労働省から国内感染デング熱症例として公表された。なお、デング熱の診断が行えた背景には、「2013年8月に日本を周遊したドイツ人が帰国直後にデング熱を発症し、日本国内での感染が疑われる」との報告が2014年1月にあったことと、輸入感染症を経験した診療歴があり、経験が生かされていた事による。
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