黒滝村指定文化財
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/28 06:26 UTC 版)
聖宝(理源大師)倚像 像高86.7センチメートル、桧材寄木造、彩色、山伏姿の聖宝像。頭に宝珠形頭襟、鈴懸、摺袴、結袈裟、脚半、高下駄姿で、左手に独鈷杵、右手に錫杖を持ち岩座に腰掛けた姿である。現存最古の聖宝像は醍醐寺開山堂に伝存しその穏やかな顔立ちは高僧としての聖宝の特徴をとらえるが、本像は修験道当山派の派祖としての性格が強く表れたもので、額に三条の皺を刻み正面を見据える顔つきは目元が明快で、醍醐寺の聖宝像とは明らかに異なる。像内には聖宝尊師像などの墨書きがあり天正15年(1587年)の年紀は本像の制作年と考えられる。 日蔵上人坐像 像高38.6センチメートル、桧一木造、玉眼、彩色、剃髪で法衣、釣り袈裟姿。両手は膝上で左掌を上に禅定印を組み、曲彔(椅子)の上に結跏趺坐し前に裳裾と両袖先を長く垂らす小さな僧形像。その姿が日蔵(道賢)の特色を現すというものではないがその名称は寺伝による。頭部や禅定印の手がとりわけ大きく造られ、躰部は後ろ側の腰や尻を省略したかのように造られた姿は初めから意図されたもので後世の改造ではない。室町時代後半の作と推定される。
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