高階の微分とは? わかりやすく解説

高階の微分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/04 10:12 UTC 版)

関数の微分」の記事における「高階の微分」の解説

独立変数 x に関する一変関数 y = f(x)2階微分は以下の様に表される d 2 y = d ( d y ) = d ( f ′ ( x ) d x ) = f ″ ( x ) ( d x ) 2 {\displaystyle d^{2}y=d(dy)=d(f'(x)dx)=f''(x)\,(dx)^{2}} より高階場合について一般化すると、 d n y = f ( n ) ( x ) ( d x ) n {\displaystyle d^{n}y=f^{(n)}(x)\,(dx)^{n}} これは以下の形に書くことにより、高階導関数ライプニッツ表記合致するのである。 f ( n ) ( x ) = d n f d x n . {\displaystyle f^{(n)}(x)={\frac {d^{n}f}{dx^{n}}}.} 変数 x 自体が他の変数依存する関数である時は、 x の高階の微分も式に含まれるため、上記よりも複雑な形となる。2階3階場合の例を挙げるd 2 y = f ″ ( x ) ( d x ) 2 + f ′ ( x ) d 2 x d 3 y = f ‴ ( x ) ( d x ) 3 + 3 f ″ ( x ) d x d 2 x + f ′ ( x ) d 3 x {\displaystyle {\begin{aligned}d^{2}y&=f''(x)\,(dx)^{2}+f'(x)d^{2}x\\d^{3}y&=f'''(x)\,(dx)^{3}+3f''(x)dx\,d^{2}x+f'(x)d^{3}x\end{aligned}}} 多変数関数についても同様に高階の微分を考えることが出来る。例えば、f が変数 x と y の2変数関数である時、 d n f = ∑ k = 0 n ( n k ) ∂ n fx ky n − k ( d x ) k ( d y ) n − k , {\displaystyle d^{n}f=\sum _{k=0}^{n}{\binom {n}{k}}{\frac {\partial ^{n}f}{\partial x^{k}\partial y^{n-k}}}(dx)^{k}(dy)^{n-k},} ここで ( n k ) {\displaystyle \scriptstyle {\binom {n}{k}}} は二項係数である。より一般多変数の場合にも、多項係数用いて拡張することにより同様の式に表すことが出来る。 多変数関数場合も、変数が他の変数依存する場合は高階の微分がより複雑な形となる。f が変数 x と y の2変数関数あり、かつ x と y がそれぞれ他の補助変数依存する関数である時、f の2階微分は以下の様になるd 2 f = ( ∂ 2 f ∂ x 2 ( d x ) 2 + 22 f ∂ x ∂ y d x d y + ∂ 2 f ∂ y 2 ( d y ) 2 ) + ∂ f ∂ x d 2 x + ∂ f ∂ y d 2 y . {\displaystyle d^{2}f=\left({\frac {\partial ^{2}f}{\partial x^{2}}}(dx)^{2}+2{\frac {\partial ^{2}f}{\partial x\partial y}}dx\,dy+{\frac {\partial ^{2}f}{\partial y^{2}}}(dy)^{2}\right)+{\frac {\partial f}{\partial x}}d^{2}x+{\frac {\partial f}{\partial y}}d^{2}y.} より一般的には、x の関数f の増分Δx に対すn 階微分は、以下の様に定義されるd n f ( x , Δ x ) = d n d t n f ( x + t Δ x ) | t = 0 {\displaystyle d^{n}f(x,\Delta x)=\left.{\frac {d^{n}}{dt^{n}}}f(x+t\Delta x)\right|_{t=0}} もしくは等価表現としてlim t → 0 Δ t Δ x n f t n {\displaystyle \lim _{t\to 0}{\frac {\Delta _{t\Delta x}^{n}f}{t^{n}}}} ここで Δ t Δ x n f {\displaystyle \Delta _{t\Delta x}^{n}f} は、増分tΔx に対すn 階前進差分演算子である。f が多変数関数場合にもx を引数ベクトル見なすことにより同様の形でf の微分を定義出来る。すると定義により、n 階微分ベクトルx の増分Δx に関する斉次関数となる。さらに、f の点x におけるテーラー展開が以下の式で与えられる。 f ( x + Δ x ) ∼ f ( x ) + d f ( x , Δ x ) + 1 2 d 2 f ( x , Δ x ) + ⋯ + 1 n ! d n f ( x , Δ x ) + ⋯ {\displaystyle f(x+\Delta x)\sim f(x)+df(x,\Delta x)+{\frac {1}{2}}d^{2}f(x,\Delta x)+\cdots +{\frac {1}{n!}}d^{n}f(x,\Delta x)+\cdots } 高階ガトー微分はこれを無限次元関数空間拡張したものと考えることが出来る。

※この「高階の微分」の解説は、「関数の微分」の解説の一部です。
「高階の微分」を含む「関数の微分」の記事については、「関数の微分」の概要を参照ください。

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